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ホームページ制作会社の「実績」は意味ない!?

2021.01.01
高畑龍一

「見せてくれ」と言われるので弊社もジャーナルで実績の一部を紹介しているが、メニューには載せていない。意味がないからだ。

一人デザイナーでやっている会社やフリーランスであれば、まあ参考にはなる。しかし、複数のデザイナーがいる会社やデザインを外注している会社であれば、まったく参考にならない。なんせデザインする人が違う。「こんな感じで」と言ったところで、他の人が真似するだけ。そんことでいいデザインができるわけがない。

一人デザイナーにも「まあ」と制限をつけたのは、商業デザインとは言え、ホームページのデザインも立派な作品だからである。

作品は一期一会の産物。クライアントの担当者、プランナー、ディレクター、デザイナー、コーダー、写真家、ライターなど多くの人がある時にたまたま出会い、その会社や製品、サービスに共感し、一生懸命考えて産まれる。

同じ製品のホームページを作るにしても、関わるスタッフが変われば出来栄えも違う。同じスタッフでも、時期が違えば出来栄えも違う。時期が同じでも気分が違えば出来栄えも違う。再現性がないものを参考にしても仕方ない。

それなのに、なぜ「実績」を見たがるのか。

ほとんどの場合、「大企業」の名前を見て安心したいからだろう。たしかに、大企業が発注している会社であれば、コンプラ面での安心感はある。

しかし、くれぐれもデザイン面の参考にしてはならない。ビッグネームを見て安心して「こんな感じで」と言ってしまうのは思考停止しているということだ。こういう姿勢はスタッフの思考も停止させる。そうして作られたサイトが人を感動させるはずがない。

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