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ニッポン、いよいよ危うし!?

2022.07.28
高畑龍一

中国のBYDが日本で乗用EVを販売するという。

中国の巨人がついに日本に進出! 世界最大級のEV&PHEVメーカーBYDとは何者か?
https://www.webcg.net/articles/-/46727

BYDは2015年に日本でEVバスを販売開始しており、すでに13都府県で65台が走っている。実は、その第1号車の輸入に少し関わったことがある。とは言っても、日本の保安基準に適合させることに苦労していた同社にその道の達人である友人を紹介しただけだが。

結局、友人は何度も深圳へ飛んで改良点を指示し、BYDはボディの幅を変えるなどして全て対応。かなりの時間を費やしたが、無事に輸入できることになり、EVバスは深圳を旅立った。

しばらくして友人に「横浜に見に行こう」と誘われて、2人で大黒埠頭に向かった。塗装されていない真っ白なボディのせいか、やけに大きく見えた。車内は広々としていたが、シートや手摺りなどは安っぽい感じがしたことを覚えている。

ところが、今回発表された3台の乗用EVは、クオリティでもすでに世界レベルだという。辛口の自動車評論家が「日本のEV以上だ」と驚いている。

初上陸の中国EV BYD の ATTO3 をラブカーズTV 河口まなぶ が内外装チェック&試乗! その完成度の高さに思わず唸る!
https://www.youtube.com/watch?v=E6Vb6sc–c8

お家芸のバッテリーは最先端のものだし、プラットフォームはEVを前提にした専用設計だ。デザインは元アウディのドイツ人。金型は日本のオギワラの工場を買収して制作。製造ノウハウはメルセデスとのJVで吸収…など本気度はハンパない。

大きな技術革新が起これば状況が変わるかもしれないが、いまのところはバッテリーの寿命がくるとEVそのものを買い換えざるを得ない。スマホと同じで、バッテリーを交換する費用がバカにならないからだ。であれば、EV化すなわちクルマの家電化。洗濯機やテレビのように、中国製が普通に売れていくはずだ。

そうなったとしても、EVの中のパーツやパーツを作る機械、パーツをテストする計測器などは日本製であってほしいし、それらが日本製であることで安心できる状態が続いてほしい。いま私たち行っているWebサイト制作は、制作の裏側で「クライアントの強みを再定義する」業務でもあるので、「中国恐るべし」を肝に命じて精進したい。

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