数日前に体がだるいと感じ、熱を計ったら微熱であった。そこから約1日で39℃台にまでなり、これはもうオミクロン到来を疑うに十分な状態である。そこから病院の予約が取れたのは12時間後。PCRを受けるまでに24時間。そしていまその結果待ちである。何とも落ち着かず、仕方がないので39℃ワールドで仕事をしている。だからこれも書いている。
何しろ引きこもるしかないのでヒマだ。うっかりするとすぐTwitterで「コロナ」「体験」「症状」「オミクロン」と検索しまくりだ。こんな時Twitterは素晴らしいと感じる。病院の状況や症状詳細だけでなく、不安な気持ちが吐露されていてタイムリー。しかも不安な気持ちまで吐露されていて、どの媒体の情報より私の心に届くのだ。
とはいえもちろんフェイクニュースもある一定の割合であるのだろう。それに惑わされないための私なりの防衛方法は
・最後まで、細部までしっかり読む(言葉尻、言葉使い、細かいところに人間性が出る)
・反対の意見がないかもサーチする
・書いた人のパーソナリティを想像する
インターネットの世界の主役は「人」であることを忘れない、ということになるだろうか。人だから言っていることが気分で異なることもある、雰囲気で言葉にすることもある、又聞き情報をあまり自身で検証しないうちに発信することもある。悪意がなくても「うっかり」があることを念頭に情報収集するようにしている。現代人の必須スキルだ。
意外かもしれないが、これは中国でも同様だ。
中国でTwitterに当たるのはWeibo。中国は情報規制が厳しいしグレートファイヤーウォールもあるからさぞ品行方正なSNSかと思われるかもしれないが、基本Twitterと変わらない。皆好き勝手なことを言っているし、フェイクニュースだってある。
そして不思議と知られていないのだが、日本でも普通に閲覧できるし、アカウントを持ち発信することもできる。だから中国進出企業や訪日中国人向けのPRにも使える。無料だし中国ビジネスを展開しているなら使わない手はない。単にPRとして発信するだけでなく、消費者動向や状況を分析するのも有効だ。
とはいえ、「じゃあやろう」というのに二の足を踏むのも分かる。まずネイティブ並みに中国語ができなければならない。作法もしらない。DMなど来たらどうするのか?など心配にもなる。しかし(何事もそうなのかもしれないが)やってみれば別に大したことではない。そこまで構えずとも、中国ビジネスに興味がある人ならまずはWeiboをさらっと覗いてみると良い。ROM専というやつだ。それで中国のリアルな姿がよくわかる。
最近よくあるトピックスは、北京などの都会から春節で帰省しようとして実家の駅で足止め、そのままスゴスゴ都会へ帰宅せざるを得ず、「可恶的家伙!(くっそーー!)」などと怒り狂っていることだろうか。中国の地方役人は何せ自分のテリトリーで粗相を犯したくない。当局から目をつけられたらたまったものではないので、とにかくリスクを避けるのである。こんなことからも中国の「今」が良く伝わってくる。Twitter同様、眺めていると飽きない。
ふと、日本の帰省はどうだろうと思った。別に役人が駅で待ち構えたりはしていない。が、やはり帰省客は少ないだろう。役人の代わりに同調圧力が鎮座している。我々にも「横浜ナンバーで来られるのはちょっと…」と車での帰省を断られたメンバーがいた。日本人は、自己規制という名の役人を自分の内に飼っているのだ。これはこれで興味深くないこともない。
そう考えると、私がコロナ(疑)になったのは東京で良かった。コロナになるならトーキョーだ。会社の皆も「あーとうとう来ましたか」程度の反応で、過剰反応されないのは精神衛生上楽である。
そして、この会社で私が初のコロナ(疑)になったのも良かったと思っている。これでも一応社長である。社長は何に対しても先駆者であらねばならない。私が今こんな状況になったことで、会社メンバーは今後カミングアウトしやすくなったであろう。ということで、今日はこの辺で。取りあえずあと数時間後の、PCR検査の結果次第でどんなネタにするか、戦略を練ることにしよう。