中国のスタートアップメディア大手である36Krが日本に進出すると聞いた時、我が社内が沸きました。それまでは中国のIT業界やVC業界に関するニュースは主に中国語で読むしかなかったから、これは意義あることだと感じたのです。そこで先方に「ウチでやりたい」と手を挙げたところ、責任者と意気投合。日本語版の企画から立ち上げまでを任されました。中国企業の意思決定スピードに驚きつつ、こちらも負けじとローカライズ体制を素早く整えました。
メディアサイトであるからには、文化の壁をいかに越えるかという点に細心の注意を払わなければなりません。中国の読者と日本の読者とでは、視点も、関心も、知識も全く異なるのです。そこで、毎日数十本の原文に目を通して、どの記事を翻訳するかで激論を交わし、日本向けにタイトルを工夫し、翻訳された日本語にアカを入れ、その際に原文の意味を北京側に確認し、日本語の訳語を統一し…そうやって数ヶ月がかりで安定軌道に入り、無事に先方に引き継ぎました。エキサイティングな壁越えでした。