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会社概要2023 (少しややこしい話)

ここはいわゆる「会社概要」のコーナーですが、少しややこしい話なので、鼎談(ていだん)スタイルでお届けしてみます。

中島
会社を設立して8年の間、多くのコーポレートサイトを制作したり、海外向けマーケティングに携わってきましたが、2021年は大きな転換点になりました。クライアントに対して「貴社のメッセージは?」「貴社のこだわりの原点は?」とずっと尋ね続けてきたところ、尋ねる行為そのものが評価され、尋ねた先に見えてきたものを起点にしたWebサイト作りができるようになりました。
高畑
背景には、2020年のコロナ渦の中、我々自身が中国に向けて動画を配信し続けたことがありますね。我々のメッセージを強く打ち出したコンテンツに対しては、国境を超えて大きな反響があることが実感できた。Webサイトでもないし、「パーパス」を意識したわけではないけれど、日本人が日本で企画制作して情報を発信する意義を改めて確認できた。
池田
当時、私は外部の人で、中国向け動画の話は後で聞きましたが、そりゃそうだと思った記憶があります。メッセージがあって初めて「いいコンテンツ」かどうかの議論の対象になる。独自の視点がなくて日本の街や商品を紹介するのは資源の浪費です。
中島
中国向け動画の経験から、「メッセージがあるコンテンツを作って印象に残す、そして口コミに乗せる」という方法が最もコスパが高いのだという結論に至りました。ありきたりなコンテンツを作って宣伝しても、湯水のように広告費が出ていくだけ。メッセージが明確であればマーケティング手法も絞り込めるので、広告だけを見てもコスパが向上します。
高畑
とは言っても、「貴社のメッセージは?」と聞かれてもすぐには分からない。「高品質で世界に貢献する」「お客様の要望に応える」といった、ありきたりな答になるのが普通です。そんなことは多くの企業が言っているので、まったく印象に残らない。見る側が知りたいのは、「なぜそこまで品質にこだわるのか」「顧客の要望がなくてもやりたいことは何か」というようなことです。
池田
      Webサイトというコンテンツにも当然、編集が不可欠です。編集というのは、自分なりに物事の本質に迫って、それを対象者が分かるように表現すること。しかし、世の中のWebサイトの多くは、クライアントの「こうしたい」という要望を聞いてただ作っているだけですね。
中島
「こうしたい」のほとんどは、かつての「いいものをより安く」の前提に立っている。しかし、海外から見ると、日本はとっくに「高品質、高価格」の国になっているのだから、高価格を納得してもらうためにもメッセージを発信する必要があります。
高畑
中国の台頭によって国際競争の枠組みが変わってしまった。「より安く」で勝負するなら人件費などを中国の水準に落としていくしかありませんが、それは無理だし、みんなイヤでしょう。であれば、きちんとブランディングして、自社と付き合う意義を感じてもらわなければならない。
池田
グローバルな視点が大事ということですね。
中島
日本中の会社、特に製造業がそうなれば、日本の生活水準が欧米並みになって、人に笑顔が戻って街が輝くはずで、この辺が我々の存在意義ですね。
高畑
そういう問題意識を持って企画しています。
中島
たしかに、我々の企画は「他社の案とはまったく違う」と喜ばれます。「高品質」と言わずに「高品質」を表現し、見る側の心を動かすからです。我々自身も、企画というコンテンツを通して、我々のメッセージを発信していると言えます。
     
池田
提案する前は「やり過ぎかな」と思っていた案がプレゼンの場で評価されることがよくあります。クライアントの方々とは問題意識を共有できていると感じています。
中島
そもそも、我々自身が面白くないと思った案件には手を挙げない。面白いと思った案件にすごく時間をかけて調べて考えて...そうやって出てきた企画なので面白くないわけがない。それくらいの自信がある。
高畑
この「About」のページもそうです。普通の会社概要より考えた形跡を感じるはず。
中島
企画が面白ければ、制作もとてもスムーズになる。制作チームも面白いと思わないと動かないけれど、面白いと思えば放っておいてもアイデアが出てくるし、スピーディに進行します。
     
池田
しかも、その進行管理は中島さんの真骨頂。中島さんは効率化精神の塊ですよね。
中島
こだわっているのは進行管理というよりもスタッフィングです。案件ごとに最適なチームを作れば、あとは自律的に動いてくれる。いま常時10名以上のスタッフが参加してくれていますが、海外に住んでいる方も多いので、言語の問題だけではなく、時差も活用できる。どうすればスムーズに進行管理できるかをずっと考えていたら、最適なチームを組成するのが一番だと気がついたのです。
     
池田
効率化の裏には知識と経験がありますね。Webサイト制作の世界は日進月歩で、新しい技術やアプリが次々に登場するし、中国向けでは特殊なことが山のようにある中、中島さんはそれらを日々ウォッチして、必要に応じて組み合わせている。だから、スピーディに制作できる。
高畑
以前、中島さんに「なぜテクノロジー・ウォッチが面白いのか」と聞いたら、「分からないけど、面白いし飽きない」と言っていましたね。これぞこだわりです。合理的な理由がある話はつまらないし、そこにはこだわりを感じません。「高品質を追求しています。なぜなら儲かるから」なんて言われても冷めるだけでしょう。「テクノロジー動向をウォッチしています。なぜなら楽しいから」の方が心に響きます。
中島
      言われてみるとそうですが、自分ではなかなか気がつかない。普通の人より仕事が速いという自覚はあったのですが、それが普通だと思っているから、効率化マニアだとか、ましてやテクノロジーウォッチャーだとかは、二人からいろいろ質問されて初めて出てきた概念でした。高畑さんと市丸さんのこだわりは本質追求ということになりますね。
高畑
本質というか真実を探し出すということですかね。前時代的な感覚かもしれませんが、人や会社、宇宙、生命、エンジンなど何でも、何が本当の姿なのかということにすごく興味がある。プラス、それをどう表現すれば面白いかを考えることにも興味がある。だから、例えば『カラマーゾフの兄弟』を読むと、人間の本質を垣間見る感じがして、その都度興奮するし、いろいろ考えさせられて楽しい。
     
池田
なるほど。私も本質を追求するのは好きです。そういうレベルの話を他の人とするのも大好きです。
中島
とことん考えた末の理屈にならない部分にこだわりがあるということですね。我々としては、そこまで突き詰めてクライアント企業のこだわりを探し出し、そのこだわりを起点に企画してスピーディに制作する。そして、世界に共感を広げる。我々が面白いと思ってやっていることが結果的に日本再生につながれば一番いいと思っています。
  • 中島嘉一

    愛媛大学情報工学部卒業後に船井電機株式会社に入社し、同社の中国東莞工場に製造部⻑兼システムエンジニアとして勤務。同社を退職後、2012年に上海で起業。通算10年の中国生活で中国語堪能になったほか、生来の「コスパ好き」が大開花。上海時代にはビリヤード世界選手権に出場してサウジアラビアの選手に勝利する偉業を成すなど、何事にも一途を極める性格。Twitter、note、YouTube、中国SNSで合計50,000名のフォロワーを擁し、日中ビジネスに関する情報を発信中。

  • 高畑龍一

    早稲田大学政経学部を卒業後、日本興業銀行(当時)などを経て当社に参加。米国コーネル大学MBA留学中に学業の傍ら世界を放浪し、これが契機となって異文化コミュニケーション研究がライフワークとなる。その後上海に渡って現代中国語研究にもハマり、『ビジネス中国語 500』(アスコム)などの書籍を企画制作。趣味のオートバイでも、英国旧車をレストアしたり、モンゴルを走破したりとマニアック。

  • 池田有里

    学習院大学法学部卒。大手ダイレクトマーケティング系広告代理店のアカウントエグゼクティブとして、主に金融系クライアントを担当、ダイレクトマーケティングの手法を実践で学ぶ。その後大手キャリア系モバイルレップ、メーカー系モバイルコンテンツ会社にてプランナー、プロモーター、解析士として従事。WEBプロモーション全般、制作ディレクション、SEO、SEM、キャンペーンの企画運用、ユーザー調査、ソーシャルメディア運用、WEBサイト分析、アクセス解析、レポーティングなど幅広く業務を担当。特に現状分析から改善の提案までのフェーズが得意。

会社概要

会社名 株式会社コスパ・テクノロジーズ
代表取締役 中島 嘉一
資本金 10,000,800円
本社 東京都渋谷区広尾1-7-20 DOTビル
事業所 東京都新宿区高田馬場2-14-9 明芳ビル203
電話番号 03-4405-4545
主要取引金融機関 三菱UFJ銀行 / みずほ銀行 / 三井住友銀行 /日本政策金融公庫
パートナー企業 Baidu

沿革

2012年 上海にて起業
2016年 日本で株式会社レクサーを設立
2017年 本社を東京都渋谷区に移転
2018年 株式会社36Kr Japanを設立(中国36Kr社とのJV)
2019年 Skyland Ventures 3号投資事業有限責任組合が増資引受
2019年 プラスチャイナ株式会社に社名変更
2019年 高田馬場オフィスを開設
2020年 株式会社コスパ・テクノロジーズに社名変更

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