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トランスレートとローカライズ

2023.02.13
中島嘉一

最近毎日中国語で話す機会が増えた。そして話すたびにガックリくる。中国から帰国して9年、分かっているはずの言葉でもいざ口を開くと出てこない。歯がゆさMAX、己の錆びつきをこれでもか!と実感して、ひとり悶絶中だ。

その一方で、中国にいた時もそこまで話せていたのだろうかという疑問も沸いてきた。当時から分からない表現にブチあたると分かる表現に脳内トランスレートし、使える言葉だけで何とか会話を成立させていた。意思疎通はできていたし、生活は成り立っていたが、大したレベルではなかった。文法の間違いも多かっただろうし、表現の幅も狭かった。今をチャンスと考えて、中国語をきちんと学ぶべきという気がしてきた。

そもそも外国語を話すとは何か。中国語であれば、中国の文化や監修、中国人の感じ方や考え方を理解して、それに合わせて話すということだろう。しかし、自分が分かる表現に脳内トランスレートする過程は、日本人に分かりやすい中国語に日本語を翻訳しているだけだ。中国語を使っているように見えても、あくまで「日本語」の枠の中で行っているプロセス。結果的に、中国語らしくない中国語になっていたことは想像に難くない。

それに、中国語は文法などの言語構造を先に学んだので、パズルのようにな感覚も持ってしまった。こうなると、「話す」ではなく「学ぶ」が目的になってしまう。これではますます話せないし、話しても伝わらないだろう。

となると、知っている言葉で日本語で脳内トランスレートして使ってみる → その国の文化や考え方などを理解する → 言葉や表現を増やす → その国の言葉らしく話せるようになる、という順番が最もいいのではないか。

考えてみると、私たちが提唱している「ローカライズ」もまさにこれだ。だからこそ、相手の国の人に伝わる表現になる。

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