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楽しむことが一番

2021.01.03
中島嘉一

新年なので仕事以外の話をしたい。
私の24時間は仕事、睡眠、そしてビリヤードの3つでできている。
24H÷3で、単純に1日6時間くらいはビリヤードに費やしているといっても過言ではない(※注 過言です)。10年過ごした中国でも帰国した今もそれは変わらず、もちろん今年も変わらず私の主成分である。

しかし、日本に帰国してからビリヤードのマイナースポーツぶりをひしひしと感じている。中国ではビリヤードはメジャーな大衆娯楽であり、会社帰りに皆でワイワイやってたりする(今はコロナで分からないけど)。日本でいうカラオケのイメージだ。日本人はビリヤードというとプールバーで峰不二子を伴いながらお洒落にキメないといけないイメージがある。何故だ。何故こんなイメージになったのか。

私なりに考えると、映画「ハスラー」の影響が一番大きいんじゃないかと思う。
中国では「エイトボール」という比較的簡単なプレイが人気だが、日本ではビリヤード=ナインボールだ。ナインボールはハスラーに登場したプレイでルールが複雑、難易度が高い。ポール・ニューマンのビジュアルと共に勝手にプレイの難易度を上げ、勝手にとっつきにくい存在にしてしまっている。私からすればアホみたいな話だ。
ちょっと真面目に言うと、楽しい世界があるのに思い込みやイメージで情報を封鎖してしまうのは日本人特有のもったいないポイントだ。「こうあらなければならない」と思い込んで、それ以外のものをシャットアウトしてしまう。私はビリヤードはビリヤー道、つまり柔道や剣道のように自分と真摯に向き合うとか師匠の型を見て盗むとかの「道」として極めたいと思っているが、別にこれは個人の自由。「道」にしてしまうのは私の嗜好、勝手なのであって、普通に考えたらただの娯楽でしかない。ビリヤードなんて楽しいものなのだから楽しめば良い。なのにやらないなんて、ああ、もったいない。

もったいないついでに言うと、カラオケ的娯楽として楽しんでいる中国人のビリヤードは総じてレベルが高い。真面目にやろうとか極めようとか全く考えていないのに、驚くほど上手かったりする。そりゃそうだ。彼らはしょっちゅうビリヤードを楽しんでいるのだ。なんでも数をこなせば上手くもなる。そして楽しまなければ数はこなせない。そう。上手くなるためには必要以上に真剣にやらなくても良い。楽しむことが一番の近道なのだ。
制作会社の社長として真面目な話につなげようと思ったけどやめた。とにかく言いたいことは、みなさんビリヤードを気軽に楽しんでください。楽しめれば確実に世界は広がる。ネット視聴は減り友達が増える。

そしてきっとプレイヤーが増えればビリヤード用具の値段もきっと下がる。今はマイナースポーツ過ぎていちいちコストがかかる。今年最初の願いはまずこれです。

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