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親愛なる友人「SEO」とラスボスに挑むという話

2021.10.21
篠崎レイ

初代検索エンジンの誕生と共に生まれた私は、
11歳のころWindows XPと出会いどっぷりとのめり込みました。
最初はソリティア、マインスイーパで遊ぶだけでしたが
そのうちポストペットを愛でるようになり(本当にPostPetGOの発表が待ちきれない)、
そのうち簡単なhtmlくらいは書けるようになり、自身のHPを持つように。
夜な夜な友人たちとチャットルームに籠るようになりました。(ありがとうADSL)

さて、ここで課題が生じます。
人間自分が作ったものはなるべく多くの人に見てもらいたいと思うもの。
ワールドワイドウェブ、世界中と繋がることができる遊び友達を得た12歳の子供は、
ありとあらゆるサイトを作っては公開を続けていきますが、
どうにもアクセスが伸びません。
シンプルに諦めました。第一の撤退です。

時は過ぎ、22歳になったころ。
スマートフォンの普及に伴ってか、メディアサイトの発足が目立つようになりました。
私も例にもれず、いくつかのサイトをぽつぽつと立ち上げていました。
実際にメディアを運用してみたかったという気持ちもありますが、
どちらかというと「これは売れる」という下心からでした。

当時はM&Aの動きも盛んで、なんとなく日々ぷらぷらとしていた私は
旧友であるPCとWebと共にいっちょ稼ぐか、くらいの気持ちだったのです。
結果、数サイトの売却に至りましたが、興味のない題材を扱っていたが故に
あまりにも意義がないことに飽きてしまい、第二の撤退となりました。

が、ここで唯一、面白かったのは対策を講じることで人は集まり、
またその対策が見る手のニーズと合っていれば好感を得られるのだ、と言うことでした。

SEOはGoogleのアップデートと切ってもきれない関係で、
2011年に実施されたパンダアップデート以降、良質なコンテンツが順位に大きく影響を受けることとなったのは周知の事実時実ですが、この「良質さ」にこそ面白さがあるのです。
Googleが掲げる「良質さ」とは「有益性」であり、
その「有益性」の「判断基準」はこれ以上ないほどにユーザーファーストです。

つまり、届けたい内容とユーザーが受け取りたい情報が一致し、
その数が増えていくことで螺旋を描くように検索順位が上昇していく。
とても人間らしく、そして誰にとっても平等なアップデートだと思いました。

さて、またそこから10年がたった今、
私自身はありがたいことにWeb制作を仕事にすることができました。
この10年の中でGoogleはいくつものアップデートを続け、
多様に変化する生き物のような評価システムは、まるでRPGにおけるラスボスのよう。
世界中で対策が論じられ、飽きることがありません。
私はPC、Web、そして新たに得たSEOという友人と共に、
さらなるボスに挑んでいくことができるのです。
第三の撤退はまだ先の話になりそうです。

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