バングラディッシュのホームページは似たり寄ったり!?
急速な経済発展を遂げるバングラディシュ。
国を挙げてIT強化に取り組んでいますが、ホームページのデザインは発展途上。バリエーションが少ないのです。
ベンガル語と英語が混在
バングラディシュでは、ベンガル語と英語が入り混じったホームページをよく見かけます。ベンガル語はバングラディッシュの公用語です。
バングラディシュ政府によると、全人口の49%がインターネットを利用したことがあるとのこと。
その中でもスマートフォンは急速に普及。しかし、スマートフォン保有率は未だに16.8%(2018年)にとどまっています。
つまり、バングラディシュでスマホでホームページを見ることができる人は、ある程度収入が高い人ということになります。
そして、高所得層はたいてい英語を話します。バングラディシュでは英語が話せるとより条件の良い仕事に就くことができるからです。
彼らにとって英語は身近な言語なので、サイト内でベンガル語と英語が入り混じっていても違和感を感じないのです。
基調色は緑と赤
バングラディシュの国旗には日本の国旗と同じように中央に丸がありますが、色は緑と赤の2色で構成されています。
緑は緑豊かな土地やイスラム教の聖なる色、赤は昇る太陽や独立のために戦った人々の血という意味です。
ベンガル人にとって緑と赤は特別な意味があるので、バングラディシュのホームページでよく使われるのです。
たとえば、政府機関のホームページには緑、ダッカ大学やバングラディシュ工科大学のような国立大学のホームページでは赤が、それぞれメインカラーとして使われています。
中央銀行(Bangladesh Bank) https://www.bb.org.bd/en/index.php
輸出振興局(Export Promotion Bureau)http://www.epb.gov.bd/
ダッカ大学(University of Dhaka) https://www.du.ac.bd/
バングラデシュ工科大学(Bangladesh University of Engineering and Technology)https://www.buet.ac.bd/web/
ベンガル人にとって、赤や緑が使われているホームページには親しみを感じるようです。
イラストよりも写真
日本のホームページでは、写真ももちろん使われますが、他にキャラクターやイラストなどさまざまなビジュアル表現が使われます。
対してバングラディシュのホームページのビジュアルの多くは写真です。
実は、ホームページの中でイラストやキャラクターを使うにはデザイン力や技術が必要とされます。バングラディシュでは、そのようなスキルを持ったデザイナーはごく少数。
バングラディシュの首都ダッカでも、町中にたくさんの広告がありますが、ほとんどが文字のみか文字と写真を組み合わせたものです。
この傾向はホームページでも同じです。文字と写真だけが並べられたものが多く、やや古くて固い印象を受けます。どれも似たような雰囲気なのです。
バングラディシュのホームページはまだ発展途中で、デザイン性に乏しい部分もあります。
しかし、バングラディシュのIT技術は急成長を遂げており、優秀なエンジニアがたくさんいます。ホームページデザインもより進歩していくでしょう。