フランスのホームページのデザインと日本のホームページのデザインの違い
ホームページのデザインには国によって特徴があります。世界展開をしている有名企業のホームページであっても、海外版と日本版では大きく異なります。ここでは、フランスと日本のホームページのデザインの違いを理解するために、具体的に5つの項目を見ていきましょう。
1、色使い
日本のホームページはとてもカラフルで、同系色と反対色がたくさん混じり合っています。フランスのホームページでは、基本カラーを最多で3色に決めます。色そのものが会社や商品を連想させるために 、まずはロゴのイメージにあったメインカラーを決めます。次にそのメインカラーが引き立つようなセカンドカラー、そして必要であれば、2色のバランスを取るための補助色決めます。配色のバランスとしてはメインカラーが60%、セカンドカラーが30%から40%、補助色の使用は10%が目安になります。日本のようなカラフルなホームページは、フランス人にとっては、ヴィジュアル的にとても強烈で見づらい印象を与えてしまいます。
デパート
高島屋 https://www.takashimaya.co.jp/
ギャラリーラファイエット https://www.galerieslafayette.com/
2、トップページの情報量
日本のホームページの場合、トップページの情報量がとても多いのが特徴です。理由としては、何よりユーザーがすぐに必要とする情報を見つけることができるよう、そして、企業側がお得な情報をいち早くユーザーに伝えるためです。それに対してフランスのホームページでは、トップページにはまず、会社や商品の内容を視覚的に理解してもらえるように大きめの写真を掲載、そして写真を補いようにキャッチフレーズや短い文章を付けます。それには「色使い」同様、ユーザーにヴィジュアル的なストレスを与えないためです。同じ理由で、サムネやバーナーはほとんど使用しません。
公共交通機関
JR東日本 https://www.jreast.co.jp/
フランス国鉄 https://www.sncf.com/fr
3、余白の使い方
日本のホームページはカラム数がとても多く、全体的に賑やかで、余白を埋めるなようなデザインになっています。フランスでは、1ページにたくさんの情報を載せることは、ユーザーが必要な情報を見つけづらくなると考えています。そのため左右にはカラムを設定しません。また、写真配置や文字に関しても余白を重要視し、パッと見た感じでも内容がわかるように工夫されています。日本人から見ると情報不足で、少しスカスカしたデザインに見えてしまうかもしれません。
スターバックス
日本 https://www.starbucks.co.jp/
フランス https://www.starbucks.fr/
4、イラストの量
日本のホームページには漫画風のイラスト、可愛らしいキャラクター、デコレーションとして花や動物、記号などの絵がいたるところに散りばめられています。日本とは使い方は違いますが、フランスのホームページでもここ数年でイラストの仕様が増えてきました。イラストといっても、日本のようにアニメや漫画風のデザインのものではなく、シンプルで分かりやすいイラストが多いのが特徴です。ちなみに、イラストは子供向けのサイトによく使われ、 大人向けの場合は写真がメインになります。いずれも、その会社の世界観を表すものとして使用され、サイズも大きめになっています。
電気会社
東京電力 https://www.tepco.co.jp/index-j.html
EDF(フランス電力) https://www.edf.fr/
5、ページの長さ
日本のホームページは、商品をどのように使用するかを具体的にイメージしやすくするため、各ページに多くの写真を掲載します。また、各写真に細かく分かりやすく文章で説明されているため、各ページが長い傾向があります。それに対してフランスのホームページは、商品の世界観を表すためにインパクトのある大きな写真を数枚掲載し、説明文は短いため、各ページが短くシンプルにまとまっています。商品に関する詳細を知りたい場合は、説明書などを別途でダウンロードできる場合もあります。
トヨタ
日本 https://toyota.jp/index.html
フランス https://www.toyota.fr/
まとめ
ここでは、フランスのホームページのデザインと日本のホームページのデザインの違いを、
5つの項目に分けて見てみました。日本のホームページは、合理的に欲しい情報を見つけることができ、分かりやすく写真や文章で説明されており、ユーザーにとても使いやすいデザインになっています。フランス場合、過度の情報はユーザーを混乱させるとして、まずは会社と商品の世界観をヴィジュアル的認識してもらい、「こんな素敵な使い方をしてみたい」と思わせる事を目的としたデザインになっています。そのため、商品の情報に関してはシンプルです。