「越境ECとは」
はじめに
越境は、国境を越える事を意味しています。
ECは、((Electronic Commerce・エレクトリックコマース)電子商取引の事です。
目次
「越境EC」とは国境を越えた電子商取引のことです。
以前は、海外の商品を購入する為には、直接海外まで買い付けに行くか、日本の代理店や買い付けの代行業者を介して購入するなど間接的な取引が主流でした。
しかし、インターネットの普及によりグローバルなECシステムが出来上がり個人でも自由に海外の商品を、直接買うことが出来る様になりました。
越境ビジネスは、国境を越えた取引全てを指しますが、越境ECは「海外の消費者に商品を販売するオンラインショップ」の事と言えるでしょう。
日本と世界のEC市場の規模は?
経済産業省の調べによると、2015年度のBtoC分野でのEC市場規模は約14兆円で2014年と比較しても約8%ほど伸びています。
各年度からの伸長率から見ても、今後も日本でのEC市場は拡大が予想されます。
また、他国で見た場合アメリカの2015年のEC市場規模は前年から約14%の伸びで約35兆円!日本の2倍以上の規模市場が存在しています。
この勢いから見てもEC海外市場の将来性は有望視できると言えるでしょう!
日本からの越境EC 市場は?
日本からの越境EC市場は,大きく分けるとアメリカ向けと、中国向けの2つがあります。越境ECに於いては、日本は対アメリカ、対中国とも大幅な貿易黒字でした。
しかし、調査(経済社会の情報化サービス)によると2014年には中国向けの越境EC市場が、アメリカを追い抜くほどの成長と拡大をしているという調査があります。特に“中国越境EC”と呼ばれる中国向けの市場が今、注目されています!
今、「中国越境EC 」が盛り上がっています!
経済産業省の統計によると、2014年に中国人旅行客の「爆買い」での購入金額は約4050億円で、同じ2014年に中国人が越境ECを通じて日本から購入した商品金額の合計は約6070億です!
すでに、爆買いを上回る規模になっているのですね!
正に、越过边境繁荣です。(中国語で、越境盛んという意味)
また、世界最大の通販サイトである米アマゾン・ドット・コムは日本で運営しているサイトの言語に中国語を新たに追加し、中国向けの配送料と手数料を抑えたシステムを導入し越境での通販を強化しているようです。
なぜ、中国で「越境EC」が盛んになったのか?
元々、越境ECは存在していましたが、急に拡大し注目された契機となったのは中国最大の電子商取引のアリババグループが2014年に、企業間取引のBtoBから消費者向けの電子商取引(BtoC)のモール「天猫国際」を開設したことです。
この「天猫国際」はグローバルなECサイトとして、中国国内はもとより国際的な商取引ができるECモールとして、出店する企業は母国に居ながらにして中国人に商品を売ることが出来ます。
これにより、国境を越えたクロスボーダー取引が可能となりました。
日本では、健康関連商品のケンコーコムや、関西でドラッグストアを展開しているキリン堂が早々に「天猫国際」に出店し、大きな成果を上げたようです。
現在、天猫国際の成功により越境サイトには各企業からの新規参入が相次いでおり、更なるマーケットの拡大が期待されています。
中国越境ECの潜在力と今後は!
今、中国経済の成長は減速気味と言われますが、なぜ越境ECは今後も成長すると言えるのでしょうか?
まず、中国製品の「安全性と品質」に問題があります。
一般的に中国製と言うと、不安感・危険性・低品質のイメージがあります。
また、日本製と言うと安心感・安全性・高品質であると言う人が多いです。
最近では中国人自身もこのイメージを持つようになり、品質の低い自国製品よりも日本製品への信頼度が高くなっている様です。
ちなみに、訪日観光客の購入インタビューをしたところ、同じブランド品でも日本の百貨店では一級品を、空港免税店では二級品を、その次はドラックストアの割引商品の順で評価しており、最後に「一番よくないのは中国国内で売られている物」と言う中国人がほとんどと、報じられています。
したがって、中国人観光客は日本に来た時だけ、一気に買いまくるか、越境ECを利用して品質の良い日本製品を買い求めるのです!
中国に、これから進出したいメーカーやチェーン店は、越境ECを検討されてはいかがでしょうか!
越境ECでセールインジャパンを!
中国では急激な経済成長に伴い、所得も向上し先進国のブランド品や海外の製品嗜好も強まってきており越境ECの潜在力は「爆買い」に次ぐ第二のパワーを
秘めているのかもしれません!