中国人が日本で使用している地図アプリはこれだ
昔は旅行用のガイドマップを手に観光する外国人が目立っていましたが、今では観光で頼りになるのはモバイル地図アプリです、中国ではGoogleドメインが規制されているのでGoogle MAPが使えません、そこで中国では8割以上の人がGoogle MAPに匹敵する「百度地図(Baidu MAP)」を使っています。ここ数年間に中国人観光客の数が急増していますがその中国人が訪日時に使っている地図アプリは何なのかを探ってみた。
目次
中国人観光客は日本でもBaidu MAPを使う
訪日外国人観光客に利用されているモバイル地図アプリはGoogle MAPが圧倒的に多いのですが中には例外というものが有ります、中国人観光客においては圧倒的な人気のBaidu MAPが有りGoogle MAPと同様の目的を果たしているのです。Google MAPは表示言語設定から自国言語を選択して使えるのですが、Baidu MAPはそもそも中国語専用なのであえてGoogle MAPをダウンロードしなくても自国で使っているBaidu MAPをそのまま使えば良い訳で、日頃使い慣れているBaidu MAPの方が操作の面でも煩わしさはありません。
日本で使うにはGoogle MAPに若干劣るBaidu MAP
モバイル地図アプリといえば基本的に位置情報と連動していて目的地までの乗り換え案内なども有ってしっかりと現地まで案内してくれます、しかしながら国や環境が違えばそうした当たり前のツールが当たり前でなくなったりするものです。そこでBaidu MAPはどうなのでしょうか、当然Google MAPとは地図上に掲載されている地名の見え方や、ランドマークの表示、店舗の名前やそうした詳細な情報の見え方も違います。試しに中国人観光客の“爆買い”拠点のひとつである秋葉原駅付近の地図を比較してみるとどうでしょう、まず秋葉原の主要ターミナルはJRだと思うのですがBaidu MAPでは地下鉄路線のほうが色使いの面で存在感が目立っています、そしてGoogle MAPの方が細かい施設まで多く掲載されていますがBaidu MAPはザックリとした感じを受けます。
Baidu MAPに弱点はあるのか
Baidu MAPは車で移動の場合に現在地から目的地までのルートには、緑、黄、赤、青の異なる配色でルートが表示されます、これらの配色の意味は緑:混んでいない、黄:少し混んでいる、赤:混んでいる、青:状況不明という内容で道路の交通状況を表わしてくれて便利です、では弱点は無いのか中国人に聞いてみました。すると、中国の地図アプリの最大の弱点は都市間の移動方法が検索できなくて、例えば上海市のあるところから蘇州市のあるところまでのルート案内は役に立たない、同じ市内での移動の時のみ活躍すると言う。しかし中国人は国際免許を持たないので訪日中国人観光客はレンタカーを利用できません、貸切りバスとかタクシーと公共交通機関を利用するため中国人が言う最大の弱点は問題にはならないようです。
中国人観光客は“Baidu MAP”+“Go Japan”で
Baidu MAPは日本で使うとGoogle MAPに比べてレビュー、エンタメ情報が若干不足しているようです、そこで中国人観光客はグルメ、ショッピング、クーポン、観光、宿泊、娯楽などの詳細情報を得るために“Go Japan(去日本)”というアプリも併用しています、これによってGoogle MAPに劣らぬ充分な情報を得ているのです。Go Japanは中国の訪日関連アプリとしては出遅れたようですが今では訪日関連アプリのトップシェアを握っているようです。こうして中国人観光客は日本でもBaidu MAPをメインにして不足部分を他の中国語訪日アプリで補足しているのです。
Baidu MAPは成長している
“百度”の日本法人がBaidu MAP上に店舗情報を登録して訪日中国人観光客の集客を支援するサービスをしています、中国語で店名を表示して予約やクーポンの受信ができるようにもするなど、増え続ける中国人観光客の取り込みを目指す日本の小売店や飲食店などにこのサービスを提供しているのです、すなわち中国人観光客の訪日旅行情報の充実を図るとともに日本のインバウンド需要の活性化にも貢献しています、こうしてBaidu MAPは日々成長し続けているのです。
このようにお国事情で万国共通とも言えるGoogle MAPを使えない中国人は自国が生み出したBaidu MAPとその他の訪日アプリで何の不自由も無く日本観光を楽しんでいるのです、Baidu MAPは訪日インバウンド向けアプリとしても今後も益々良いものになっていくことでしょう。
[newspicks url=”https://newspicks.com/news/2315729″]