中国向けホームページ制作法⑪ – 中国のチャット文化、人から人工知能(AI)へ!!対話(ビッグデータ)から学習も –
人工知能(AI)で24時間対応や商品提案
中国では、24時間いつでもインターネット上で対話しながらのショッピング実現がそんなに遠い未来ではないのかも知れません。チャットなどでインターネットユーザーとコミュニケーションができる人工知能(AI)の開発で日本に先行する中国では、EC(インターネット商取引)サイトや女性キャラクターとネット上で会話できるサービスへの人工知能の導入が進んでいます。人工知能との会話では、商品購入の相談や動画の推薦のほか、ユーザーに合わせた回答もできるといいます。日本でも、ファーストリテイリング傘下の衣料品店ユニクロが自社通販サイトで人工知能を活用した接客サービスに乗り出すなど、人工知能の登場はホームページ制作やECのあり方に大きな変化をもたらしそうです。
女性キャラとの対話サービスに4000万人超
ネットユーザーと人工知能は、日常会話や雑談など自然な人間らしい会話ができるといいます。マイクロソフトが中国で2年前から導入している女性キャラクターの人工知能「シャオアイス」との対話サービスのユーザーは、4000万人を超えるといいます。中国のユーザーは、「シャオアイス」を自分の恋人のように慕っているそうです。ユーザーが「愛している」と言えば、人工知能も「私も愛している」と応答し、悩み相談や愚痴にもきちんと相づちし“適切な回答”を行います。「シャオアイス」は利用者4000万人超との対話(ビッグデータ)からさまざまなことを学び、それぞれのユーザーに合わせて話ができる能力を持っているといいます。最近の中国では、男女の人口バランスが崩れ、結婚適齢期の男性が女性より多く、男性は女性とのコミュニケーションをネットに求める傾向にあるようです。また、日本の「引きこもり」や「オタク」に当たる「宅男」や「在室男」と呼ばれる男性が増えていることも背景にあると考えられています。
ECサイトにも活用、自動化・データ化など推進
「シャオアイス」は会話だけにとどまらず、ショッピングにも活用されています。中国第2位のECサイト(BtoC)の京東商城では、「シャオアイス」が商品の評価などを教えてくれるそうです。京東は、クラウドコンピューティングや人工知能、ビッグデータ、ロボット、自前の物流網を使い、運営の自動化・データ化・効率化を高め、コストとリスクの軽減に取り組んでいく方針だそうです。中国では、ネットビジネスの1つにチャットが組み込まれており、中国ECサイト最大手のアリババグループのECサイトや配車アプリなどでチャットでのサポートがなされています。今後、チャット応答用の人工知能開発でネット上での急速な導入が進む可能性があります。
「寒い」からセーターなど提案 ユニクロ
日本企業も人工知能知能を使った接客サービスの導入を急いでいます。日本経済新聞の報道などによりますと、日本をはじめ中国など世界中で衣料品店を展開するユニクロでは、ネット通販サイト上で人工知能による商品提案ができる仕組み作りを行うとのことです。ユーザーの好みや要望を人工知能が推測し、品ぞろえの中から最適な商品を薦める方針で、具体的には、チャットによるユーザーとの会話の中からキーワードを抽出。例えば「寒い」というキーワードがあれば、セーターなどユーザーの要望に合うであろう商品を推測、提案するといいます。すでに米国で実証実験を始めており、効果を検証してまずは日本で導入し、他国でのサービス展開も検討するそうです。
中国のネット上では、生中継による実演販売やパフォーマンス、そして人工知能との会話や応答が広がり、よりタイムリーな対応が求められていきます。中国向けホームページ制作やECサイトの運営でもユーザーからの問い合わせや疑問に即答できなければビジネスチャンスの消失に繋がりかねないでしょう。また、他社や他サイトのビックデータを持つ人工知能にどうやって立ち向かっていくのかも今後の課題といえるのではないでしょうか。
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