2018年第一期《天使纪元》広告数トップ!NetEaseは27のゲームに広告配信!
ユーザー購入数量においてTop3を形成する大手ゲーム開発会社は、網易(NetEase)、上海游族(YOOZOO)、柠檬微趣(MicroFun)です。
AppGrowingは、第一期(1~3月)におけるゲーム広告の配信数データに基づいて、《2018年第一期(1~3月)中国スマホゲーム購入数量市場分析報告》を発表しました。本記事では、その要点を紹介します。
データ:AppGrowingが調査した1月1日から3月31日までのiOS用ゲームの広告配信データ、およびApp Storeのデータ。また、関連する広告代理店は、腾讯(テンセント)社交広告、腾讯(テンセント)聯盟広告、今日头条(Toutiao)、阿里匯川(e.uc.cn)、網易(NetEase)易效、百度(Baidu)信息流、微博(Weibo)粉丝通、UnityAds、Vungle、Applovin など主流15企業。
目次
《天使纪元》《宾果消消消》などトップゲームの購入数量が猛進
購入数量売上のメインはアプリ内課金型
AppGrowingは、2018年第一期(1~3月)における837のゲーム開発会社のゲーム1,010と、総計40,531の広告について調査しました。
1.購入数量の高いゲームの多くは、アプリ内課金型です。第一期(1~3月)において広告を配信したゲームの91%がアプリ内課金型でした。
2.広告配信数ランキングTop200のうち、第一期(1~3月)において広告を配信したゲームは46%を占め、そのうち29%が新しく登場したゲームでした。
広告配信ランキングTop20の累計広告数300を超える
2018年第一期(1~3月)において、広告配信ゲームランキングTop20は下図のとおりです。《天使纪元》がダントツのトップでした。《宾果消消消》、《熹妃Q传》、《西游女儿国》、《放置奇兵》は広告配信日数が90日であり、統計期間中のすべての日において広告を出していたことになります。
第一期(1~3月)広告配信数ランキングTop20
これらTop20のうち《天使纪元》、《宾果消消消》、《部落契约》、《搜神记》、《熹妃Q传》は、3ヵ月間ずっとTop20入っていました。App Storeでの評判もよく、無料ゲームランキングTop60にも入りました。
App Store第一期(1~3月)ゲームTop20
上海游族(YOOZOO)は、大規模マーケティングの結果、MMOARPG(多人数同時参加型オンラインRPG)の《天使纪元》を大ヒットさせました。刘亦菲(リゥ・イーフェイ)をイメージキャラクターとして使い、オンラインでもオフラインでも多面的な宣伝を行い、ファンに関心を持たせることに成功しました。広告面においては、AppGrowingの調査だけでも15にも上る広告代理店を通して、第一期(1~3月)には1,500以上の広告を配信しました。また、刘亦菲(リゥ・イーフェイ)をイメージさせる動画や画像素材などを提供することにより、ゲームのイメージとスターのイメージを結びつけ、ユーザーの高感度を高めました。
マーケティングによる大ヒットMMOAPRG《天使纪元》
第一期(1~3月)における《天使纪元》が利用した広告代理店割合
Top3の網易(NetEase)/上海游族(YOOZOO)/柠檬微趣(MicroFun)
巨大購入数量売上3強
ゲーム販売会社のうち、巨大購入数量を誇るのは依然として網易移动(NetEaseMobile)、游族网络(YOOZOO)、柠檬微趣(MicroFun)の3つです。網易(NetEase)は、広告を配信したゲーム数がトップで、全部で27のゲームに広告を配信しました。また、上海游族(YOOZOO)と柠檬微趣(MicroFun)は特定のゲームに広告を集中配信することに力を入れています。ただし、腾讯(テンセント)系は第一期(1~3月)に新たに22のゲームを提供したとはいえ、広告総数はTop5には及んでいません。(下表参照)
第一期(1~3月)広告配信数ランキングTop5
網易(NetEase)が新ゲームを普及させるための手段
2018年第一期(1~3月)、ゲーム販売会社である“網易移动游戏(NetEaseMobileGame)”は、新しく8つのゲームを配信しました。配信時期は1月に集中しており、そのうち6つはアプリ内課金型ゲームです。3月末に配信した《第五人格》を除いて、新たに配信したゲームはどれもが購入数量に関係してくるアプリ内課金型です。購入数量は、網易(NetEase)が新ゲームを普及させるための手段になっているのです。中でも、武侠ゲーム《楚留香》の広告配信数は注目されました。第一期(1~3月)の広告数は415に達しています。《楚留香》は、今のところApp Storeの売れ筋ゲームランキング第6位になっています。
スマホゲーム広告の動向分析UnityAds潜在力の高さ
UnityAdsがリード、伸びる腾讯(テンセント)
第一期(1~3月)、全部で1,010のゲームが広告を配信しました。そのうち31%はUnityAdsを通して広告を打っています。この状況は、この3ヵ月間、ずっと保たれていました。
29%のゲームが、今日头条(Toutiao)を使っているとはいえ、この3ヵ月間において減少傾向があることは明らかです。また、腾讯(テンセント)社交广告の占有割合は伸びています。だんだんと多くのゲームが腾讯(テンセント)社交广告を使った広告が気に入ってきていることがわかります。
UnityADsがリード、腾讯(テンセント)社交広告が伸びている
動画形式がゲーム広告の主流
第一期(1~3月)ゲーム広告パターン別割合
第一期(1~3月)人気ゲームの広告戦略分析
RPG/アクション系が購入数量ナンバーワン
ゲーム広告のうち、RPGが29.4%を占めています。また、アクション系は22.7%です。つまり、RPGとアクション系を合わせれば50%を超えています。広告代理店、またジャンルごとの占有割合にはわずかな違いはありますが、それでもRPGとアクション系が中心になっています。
RPGファンは30歳以下の若者が中心
・男女比率:RPGファン男女比は、51.2%:48.8%で、大きな差は見られない
・30歳以下の若者が中心で60%を超える。19歳から25歳までのユーザーが最も多く38.5%を占める
・1日平均使用回数は2.43回、1日平均使用時間は29.4分
広告配信の主力は仙侠系と伝説系
第一期(1~3月)、広告配信数Top150のPRGについて、もう少し詳しく見てみましょう。Top150のうち24%が仙侠系(仙界を舞台にしたバトル系)、20%が伝説系です。ここから、この2つがPRGの主力であることがわかります。
RPG広告のジャンル別割合
仙侠系ゲームが強調するのは“リアルさ”、“中毒性”、“神々しさ”です。伝説系ゲームは相変わらずシンプルなもので、カッコよさ、強い武器、人情に訴えるものが要求されます。後宮系ゲームは、ユーザーが皇帝の妃嬪(ひひん)たちに感情移入できることが大切になります。
ゲーム広告の新しい手法
2017年末、質問サイト、ショートムービー、デモプレイにおける広告が新しい切り口として、ゲーム会社の注目を集めるようになりました。質問サイトとして「知乎」、ショートムービーとして抖音(TikTok)と快手(kuaishou.com)、デモプレイとしてPlayable Adsでの広告例、そして有米科技(www.umiplus.com)ゲームグループの出す広告の実例経験からゲーム購入量の伸ばし方を分析してみましょう。
質問サイトの利用-「知乎」とは
「知乎」は、真面目な、専門的で親しみやすいコミュニティ文化と仕組みを頼りに、科学技術、ビジネス、文化などの分野で最もクリエイティブな人々を集め、質疑応答、記事などのコミュニケーションを通して信頼とつながりを確立しています。目下、登録者数は1億人を超え、1日の利用ユーザー数は2,600万人以上、1ヵ月の閲覧ページ数は180億、ユーザーひとりの1日平均利用時間は60分となっています。まさに中国のネットで最大の質問サイトと言えます。現在、「知乎」には25万以上の話題、1900万以上の質問、7100万以上の回答があります。
「知乎」では25歳から40歳のユーザーが72%を占めています。大卒以上の学歴のある人が73%、月給が4000元以上の人が41%です。知乎に集まる人々は、知的能力が高いと同時に消費能力も高いのです。
《第五人格》-「知乎」での広告戦略
網易(NetEase)ゲーム《第五人格》が「知乎」に向けて広告を出したとき、「知乎」のサイト特性に合わせて、ゲームの画風や奇想天外さに重点をおきました。描写スタイル、背景描写、キャラクター描写、スリルとサスペンスの強調という、この4つの観点から下図のような素材を用意しました。
ゲーム《第五人格》の知乎での広告戦略
1.キャラクター設計で《鬼妈妈》の目をボタンスタイルにし、ゲーマーに興味を持たせる。
2.ダークグレーの背景描写でユーザーのクリック率を高めていますが、コンバージョン率は偏っているようです。
3.ゲームのキャラクターと実際のゲームプレイを反映しているので、公式サイトへの誘導率が高い。
ショートムービーSNSの利用-抖音(TikTok)とは
抖音(TikTok)は、音楽、ダンス、パルクール、パフォーマンスなどのクリエイティブ表現、カラフルな演出を提供しユーザーを楽しませています。また、ユーザーはシンプルかつ短時間でユニークなショートムービーを作成でき、抖音(TikTok)コミュニティを通じて多数のユーザーと交流することができます。「若さ」「トレンド」「創意工夫」「技術性」「奇抜」「マジック」「速いリズム」は抖音(TikTok)のテーマです。抖音(TikTok)にゲーム広告を出す際には、これらのテーマを覚えておきましょう。
抖音(TikTok)では、90年代生まれのユーザーが85%を占めています。ほとんどのユーザーが90年代生まれか2000年代生まれです。男女比は4:6で、70%以上のユーザーは第1,2線都市から来ています。抖音(TikTok)の2月の投稿増加率は48.2%、1日平均の動画視聴回数は20億回、月平均の視聴時間は5.38億時間です。また、抖音(TikTok)はそーしょる性がとても強く、人気のある動画は多くのユーザーが共有するため、そうなればゲーム広告効果は高いでしょう。
《QQ飞车》-抖音(TikTok)での広告戦略
腾讯(テンセント)ゲームが《QQ飞车》の広告を抖音(TikTok)に出したとき、抖音(TikTok)の音楽的特性と《QQ飞车》の遊び方を合体させました。クールなテクニック、テンポの良い動画の切り替え、公式動画を編曲したBGM、新しい対戦ゲーム《王者荣耀》の動画という4つの観点から、広告素材を用意しました。
1.BGMによる広告効果は比較的高い。
2.高度なテクニック動画はユーザーに期待を持たせる。
3.女性キャラのファッションは、女性ユーザーに受ける。
ショートムービーSNSの利用2-快手(kuaishou)とは
AppsFlyerのデータによると、快手(kuaishou)は全中華圏におけるiOS用ゲーム系列アプリで第16位です。ショートムービーアプリの週間浸透率はNo.1で、毎日1,000万の動画がアップされます。1日のユーザーの平均使用時間は60分で1日の平均再生回数は100億です。快手(kuaishou)は、ゲーム広告を出すことのできる重要アプリになりました。
《决战平安京》-快手(kuaishou)での広告戦略
《决战平安京》は、ユーザーの怪奇趣味を満足させるために、《王者荣耀》プレイ方法と陰陽師が操る式神を合体させています。5人斬り、鮮やかな技、味わい、サスペンスという4つの観点から広告用素材を用意しました。
用意された素材は、ユーザーのクリック率が比較的高い。
1.ユーザーの好奇心は比較的強い
2.プレイ中のシーンは、ユーザーの共鳴を得られる
3.CGを利用した動画よりも、誘導率が高い
4.タイトルの目立たせ方が良いのでクリック率を高める
5.動画の再生中にダウンロードできる字幕が出るので、ダウンロード率が高い
6.音楽、バックグラウンドミュージックは、ゲームのサウンドトラックをそのまま利用するのではなく、ビデオに適した効果音や快手(kuaishou)上の音楽を使用できる。
デモプレイ広告の利用-Playable Ads
デモプレイ広告のゲームは、数10秒から数分デモプレイできます。したがって、ユーザーはダウンロードすることなく、デモプレイができます。また、それで気に入って、ゲームをダウンロードした人は、その後の使用率も高いでしょう。
有米科技(www.umiplus.com)ゲームグループは、おすすめ動画広告やフィード広告の中にデモプレイを取り入れれば、広告効果はより高くなると表明しています。
1.デモプレイが実際のプレイに近いほど、ユーザー獲得に効果がある
2.シンプルであればシンプルなほど、ユーザーは短時間に使いこなせるようになる。少し複雑で高いレベルが求められるものは排除する必要がある。
3.複数のスクリプトはデモプレイ広告を普及させ、ユーザーのために面白いゲームプレイ空間を提供することができ、ユーザーにもっと試してもらい、コンバージョン率を高めることができる。
[原文 : http://www.opp2.com/78758.html]
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