中国最大のECモールに出店するには!
中国でのECモールは2000年代前半からはじまり,現在ではアジア最大の
シェアを誇る規模となりました。
「爆買」に見られる日本製品への購買は,取引に伴う物流システムの発展に伴い
今後も更なる増加が予想されEC市場の拡大も期待されます。
目次
それでは,中国での日本製品販売サイトに出店するにはどうしたらよいのでしょうか?
現在中国の最大手ECモールは, タオバオと天猫(T-Mall)が有名です。
中国の消費者の志向は今までの「安い物」から「品質の良い物」を求めるようになってきた傾向があり,高品質の日本商品は人気があります。
タオバオと天猫とは?
タオバオ(淘宝网)とは,2003年から中国のアリババ集団が設立したオンラインのショッピングモールで,中国最大のシェアを占有しています。
2008年から外資企業も出店できる「天猫国際」も立ち上げています。
この二つのモールで中国EC市場の80%以上を占有している為,中国でのオンラインショッピングを計画するならば個人間同士の取引である「タオバオ」・
企業間同士の取引である「天猫」の出店を検討する必要があります。
タオバオと天猫の違い
タオバオはC2Cと呼ばれる個人対個人の取引,天猫はB2Bの企業対企業の
取引の違いと言えます。
日本で言えば「タオバオ」はヤフーオークション,「天猫」は楽天というショップイメージと言えるでしょう。
「タオバオ」は中国最大のC2Cマーケットプレイスで掲載商品数は9億点以
上,会員数は6億人以上の利用者がいます。
タオバオの最大の魅力は価格の安さと圧倒的な店舗数です
「天猫」はB2Bのオンラインショッピングモールで、比較的高品質な商品を揃え,現在5万店以上が出店し国内外のブランド品を販売しています。
「天猫国際」は海外企業向けのグローバルECサイトです。
出店費用は?
タオバオへの出店・出品の費用と,受注した際のシステム手数料はかかりません。タオバオの収入源はサイト内に掲載する広告代等です。
但し,個人間取引による粗悪品や,ニセモノによる販売等の問題があります。
「天猫」は企業が出店することがベースなので個人では出店できません。
出店の際は高い出店基準を設け,審査による営業許可が必要であり一定の保証金・年会費も必要とし他にも様々なルールが有ります。
特に,「天猫国際」は世界中の有名メーカー・ブランド店又は、独占販売権を得た業者しか出店できないので並行輸入品や,中国に出回るニセモノに悩まされる事はありません。
決済方法は?
日本では一般的な銀行振り込みや代金引換は利用されていません。
中国のオンライン決済ではAlipay(アリペイ)と中国銀れい(ユニオンペイ)が主流です。
商品の物流は?
2015年からは保税区を活用した越境ECが可能になりました。
保税区では商品を仮輸入して出荷の準備をさせておくことができます。
これにより配送コストは80%ほど削減できるといわれています。
現在ではヤマト運輸の空輸によるチャイナダイレクトも利用されています。
東京・一心堂本舗が「天猫国際」に出店し販路拡大!
食品と日用品を扱う一心堂本舗は中国で「歌舞伎フェイスパック」という商品が
大人気です。
この商品は美容液をたっぷりしみ込ませたフェイスパックに歌舞伎の隈取柄を付したユニークな美容品として日本のお土産としても大好評です。
ヒットの発端は中国の俳優が自分で着用した写真を「微博(ウェイボ―)」で
投稿してから話題となり,あっという間に売上げが急増したと言う事です。
ECモールへの出店プロセス
ECモールに出店すれば,出店する企業は母国に居ながらにして中国人に商品を販売する事が出来,ECサイトによる越境ビジネスが可能となります。
しかし,出店にあたっては中国特有の市場分析・出店の為の申請・中国語によるサイトの設計(制作とモバイル対応)・サイト運営のプロモーション実施・
そして現地スタッフ対応によるカスタマーサービス等が必要とされます。
中国のECモールへの出店には現地のルールに精通した
出店代行会社や中国専門による制作会社のフルサポートをお勧めします!