「中国のLINE??「WeChat」(微信)って何?」
『中国とLINEの関係性』
ご存知でしょうか?
日本ではもはや当たり前の用に使われているコミュニケーションツール「LINE」。
中国ではこの「LINE」を使うことができません。正確に言うならば、中国からは「LINE」にアクセスしようとした場合、そのアクセスが弾かれてしまうのです。
これは「LINE」側が取ってる措置ではなく、中国側の対応によるものです。中国のインターネット利用は規制が厳しく、「LINE」以外にも「Youtube」や「Google」、「Facebook」といった有名なコンテンツもアクセス制限がされています。この規制は中国政府が敷いている強固なもので、個人端末からのアクセスも対象となります。そんな中、中国国内で多くのユーザーに利用されているコミュニケーションツールが「WeChat(微信)」です。
『WeChat(微信)とは』
「WeChat(微信)」は2011年に中国でサービス開始されました。現在は「PC」、「WindowsPhone」、「SmartPhone(iOS/Android)」で利用可能なコミュニケーションツールです。開発元は中国の大手企業、「テンセント」です。
もともと「テンセント」はインスタントメッセンジャーソフト「テンセントQQ」のサービスを展開していました。「WeChat(微信)」はその発展形という立場となっています。
機能としては、「文字」、「音声」、「静止画像」、「動画」、「グループチャット」など…「LINE」や「カカオトーク」とほぼおなじ機能が揃っています。
中国発、中国国内で利用可能な「コミュニケーション」ツールの「WeChat(微信)」ですが、海外展開にも注力されています。
開発会社である「テンセント」は中国企業の中でも最大手。潤沢な資金源から、過去にFCバルセロナのメッシ選手をCMに起用し、海外向けにTVCMを打っていたりもします。
そういったプロモーションの成果もあり、中国国内、国外でもユーザー数を伸ばし続け、少し古いデータですが、2015年の2月時点で11億人以上のアカウント登録が確認されています。日本では「LINE」が広まっていますが、グローバルに見れば「WeChat(微信)」の方が多くのユーザー数を持っています。
『WeChat(微信)』の特徴点
大量のユーザー数を獲得している理由。その理由は「WeChat(微信)」にしか無い機能にあると考えられます。その機能は主に、「中国国内で流行している理由」となる物です。というのも現在は「中国国内」でしか満足に利用できない機能となっているからですが、もし将来的にグローバル化に成功した場合、「WeChat(微信)」は間違いなく新たなムーブメントとなるでしょう。
その機能とは、「WeChatPayment」。アカウントを銀行やクレジットカードと紐付けし、「WeChat(微信)」内にお金をチャージすることができます。要は日本で言う所の「SUICA」等の決済カードのように、「WeChat(微信)」が使えるということですね。この機能のすごいところは、ただ単にお店や交通機関での支払い以外に、「ユーザー間」での送金が行えることです。しかも「ユーザー間送金」には基本手数料無し。(額が大きい場合は必要になります。)さらに、中国観光客が多い「オーストラリア」などでは、「WeChat Pay」(WeChatのモバイル決済)を現地で使えるようになっており、利用者の海外における利便性についても向上が図られています。
「日本」でも百貨店やドラッグストア、飲食店などの他業種で使えるようです。
今のところ扱える通過は「人民元」のみとなっているため、やはり主に中国の方しか利用しない機能かと思われます。しかしこれがグローバル化し、多様な通貨に対応したらと考えると、その利便性はクレジットカードよりも高いものとなるでしょう。細かいところでは「WeChat(微信)」内のスタンプはほとんどが無料であったり、日本では馴染みがありませんが、小さなお祝いごとの際に送る「お年玉」機能という独自機能も存在します。(中国ではお祝いごとのたびに、少額のお金を送る文化があるそうです。)
中国国内での生活における、利便性向上に成功した「WeChat(微信)」。
最大の特徴である「WeChatPayment」がグローバル化した場合を考えると…その影響力には魅力を覚えます。国外のユーザーを掴んでいる理由もここにあるのでしょう。
中国の生活と紐付いているだけあり、中国国内の利用者はスマートフォン所持者の9割に及ぶそうです。
中国で連絡手段を用意するらば、「WeChat(微信)」を用意しておけば事足りるともいえます。
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