中国BtoBプラットフォーム100強①上場企業その1、アリババB2B、上海鋼聯、金泉網
中国B2Bプラットフォームは、旧い国内取引慣行の改善に、大きな役割を果たした。仕入れ担当者、経理担当者の“自由裁量”を封じ、経営の近代化に大きく貢献した。そのため日本のB2Bプラットフォームとは異なる、別格の存在感を示している。今後も拡大が続き、黄金時代を迎えるという予測記事も出ている。
そしてこれらは、日本から買い付けを行っていることも多く、目立たないうちに大きなスケールになっている。実際に、どんなサイトが栄えているのだろうか。
2018年12月末発表の「2018中国B2B行業百強榜」を参考に分析していきたい。この100強ランキングは、上場企業類、ユニコーン企業類、新三板企業類、快消品(日用品)類、化塑(プラスチック)類、汽車(自動車)類、農業類、工業品類、鋼鉄類、元器件(パーツ)類、紡服類、差旅類、その他に分類されている。
各分類かの中から、代表企業を紹介する。第1回は上場企業類(全8社)から。
アリババB2B
アリババは,以下4つの主要なB2Bプラットフォームを運営している。総合力ではナンバーワンだろう。
阿里巴巴国際站―国際取引
https://www.alibaba.com/
1688阿里巴巴批発網―中小企業向け
https://re.1688.com/?keywords={keywords}&cosite=baidujj_pz&location=re&trackid={trackid}&keywordid={keywordid}&format=normal
阿里巴巴零售通―中小商店向け
https://lst.1688.com/
淘工廠―生産工場向け
http://page.1688.com/html/sara-newyc0127.html?asker=ATC_message
これら各サイトの内容に関しては、当サイトの特集記事で解説しているので、参照いただきたい。https://lxr.co.jp/blog/8438/
上海鋼聯
上海鋼聯は2000年、上海で設立された、中国最大の鉄鋼業B2Bプラットフォームである。鋼鉄の情報、オンライン取引、技術サービスの一体型総合IT企業だ。専用プラットフォームとして、鋼材、炉、特鋼、有色、国際の5大サイトを持ち、総合情報、統計資料、製鉄所所情報、生産能力情報などを提供している。
英文サイトも持ち、世界の有名製鉄所と交流があり、中国企業との提携も推進してきた。全国100都市、20の税関、30以上の物流基地に拠点を持っている。2011年、深圳証券取引所に上場。主力サイトは「我的鋼鉄」
https://www.mysteel.com/
金泉網
金泉網は2004年、深圳で設立された、総合B2Bプラットフォームである。製品の売買ではなく、企業と企業のマッチングをメインとしている。仕入れ先企業をサーチする、企業版イエローページのような体裁を取っている。公式サイトには、“商売は金泉網から生ずる”とある。産業分類を見ると、ほぼ全産業をカバーしている。さらに地域別に分類されている。企業会員を増やすことが経営の中心だ。2011年、中国産業電子商務ネットのトップ100入り。2013年、ロンドン証券取引所へ上場。
http://www.jqw.com/
今回紹介した上場企業は、スマホ時代以前に創業し、ネット企業としては老舗である。次回も引き続き紹介を続ける。