台湾ではどのような言語が使われているか
台湾語には国語(北京語に当たる)、閩南話、客家話、原住民の言語があります。
しかし、今の台湾では国語がほとんどです。国語が老国音(旧国語)と新国音(新国語)に分けられています。老国音は呉語(浙江省、福建省の北部などを含む区域で使われる方言)の特徴を持っていますが、新国音は北京語の発音にさっぱりと準拠しています。
一方、方言としては、主に閩南話、客家話ですが、戦後(共産党と国民党の戦争が終わった後)、大陸の各地から台湾に移民した人々の方言が仲間入り、そして原住民である高山族の各部落の言語も含まれています。
比率から言えば、国語は95%、台語(閩南話)は75%程度、客家話は20%です。
台湾の国語は、北京語と言っても良いですが、その一部では中国語の古い言い方がそのまま使われていますが、今の中国大陸ではほとんど「絶滅」されています。また、台湾の国語では「単音節」の言葉が残されていますが、その代わりに、大陸では「双音節」の言葉が使われています。例えば、日本語と同じように北京語の「採用」ですが、台湾ではただの「採」で結構です。
北京語の「20%」に対して、台湾では百分之二十二、百分之廿二、22%、二十二%、廿二など統一されていない複数の表し方が存在しています。これは台湾の国語の側面も反映しています。
また、台湾のごく一部の名詞が今の大陸の中国人にとっては、分からない名詞です。例えば、「随身碟」はざっと見ると、意味が分からないですが、実はフラッシュメモリのことです。
なお、漢字が同じですが、意味が違う例もあります。例えば、「愛人」は大陸では家内のことですが、台湾では、「情人」の意味として使われてしまっています。
周知の通り、台湾では中国の伝統的な繁体字が使われていますが、近年、交流が盛んになるにつれて、簡体字を使う人が増えてきています。
台湾は大陸の福建省に近いため、福建省の閩南(みんなん)方言の影響を受けています。例えば、国語では、三八(精神に異常をきたしている女のこと)、牽手(配偶者)、頭路(職業)などがその例です。
また、歴史の原因で日本語の一部がそのまま使われています。例えば、便当(弁当)、欧巴桑(おばさん)、物語、浮世絵、埠頭、沙西米(刺身) 、榻榻米(畳)、紅豆泥(本当に?)などです。