マーケティングに使えるWeChatの5大機能
WeChatは登録ユーザーが約10億人に達した後も、中国のソーシャルメディア業界において最高の座に君臨し続けている。しかしマーケティング担当から見ると、このプラットフォームにはいまだに多くの制限があると映る。それは他のSNSのチャネルに比べ、ずっとプライベートな性質を持つためだ。一方、WeChatにはマーケティングに非常に効果がある独自機能を有している。
この記事でマーケティングに役立つWeChatの5大機能を見てみよう。
マーケティングに使えるWeChatの5大機能
WeChatグループ
マーケティング担当者が最も見過ごしがちなWeChat機能の一つに、「WeChatグループ」がある。これはグループのメンバーがディスカッションに参加できる機能で、顧客を自社主催のグループに招待できれば、ブランドと関わりを持ち続けられる効果を期待できる。各グループは独自のQRコードを発行でき、ユーザーが加入を希望すればQRコードをスキャンして参加できる。ただ、この手段によるグループへの加入上限(現状100)に達すると、QRコードのスキャン加入機能は停止する。簡単にこの制限を回避したいなら、ユーザーに招待状を送る方法がある。グループの主催者は、上限制限なしにユーザーを何人でもグループに招待できるのだ。
決済システム
WeChatは独自の決済システムを提供開始後、すぐに淘宝(Taobao)や天猫(Tmall)、京東(JDドットコム)とともに中国での主要なeコマースプラットフォームになった。WeChatの各企業の公式アカウントには、直営のECサイト開設や顧客との決済システムのオプションがついている。「on the go支払い」の取り扱いは、WeChatのマーケティング上で最強な機能の一つだといえる。潜在顧客に対して、商品購入まで完結できる自社サイトへの誘導に代わり、今ではWeChatが手軽な成果達成を可能にする手段になっている。
くじ引き
WeChatアカウントには、多くの形式のデジタルくじを組み込める。これは顧客との関係づくりや、新しいフォロワー獲得に効果的な手段の一つだ。くじには、クイズからスクラッチカードまで様々な形態がある。「ゲーム的手法」によるユーザー体験を提供し、自社のWeChatアカウントを強化できるサードパーティ製のアドオンが多数存在する。
ポイントカード
各企業やブランドは、顧客のロイヤルティが向上するような新しい方法を常に模索している。そのため各社こぞってメンバーカードやポイントカード機能をますますWeChatに移行しているのだ。これはWeChatのまた別の優れたマーケティング機能だといえる。2つの利便性をかなえてくれ、顧客にカードを持ち歩く手間を省き、アプリの自社アカウントの利用機会を増やしてくれる。最新版のWeChatでは、Apple社のWalletアプリと同様に、ポイントカードとクーポンを1つにまとめて管理したり保管できる。
ターゲティング機能
マーケティングで使えるWeChatの優秀な機能の1つに、フォロワーの特定の層に合わせたメッセージを送り顧客化を行う機能がある。
ただ残念なことに、WeChatシステムの基本的なターゲティング機能には制限があり、フォロワーを本人の性別と申告する所在地(実際とは異なることが多い)別にしか表示させられない。ただ、フォロワーの行動パターンに基づいて、カスタマイズした手段を提供する企業が多く存在する。この方法により、フォロワーを新しくカテゴリ化し、ターゲットの反応が得られやすいマーケティングメッセージを送ることができるのだ。