規制時代の突破口“Express Connect”
中国とのネットワーク接続においては「通信遅延」「パケットロス」「ネット規制」など複数の要因により、良好な通信品質の確保が難しい状況にあります。そこで安定的にセキュアな通信を実現する“Express Connect”を紹介します。
目次
中国とのネットワーク接続事情
中国とのネットワーク接続における「通信遅延」「パケットロス」「ネット規制」の状況
通信の遅延
日中間の海底ケーブルの転送容量と陸揚局数、中国国内での南北問題や検閲など複数の要因により遅延が発生します。(中国の海底ケーブル陸揚局は僅か4ヶ所)
パケットの喪失
回線品質の不良によりパケットがエラーフレームとなって破棄されたり、トラフィックの集中などで処理しきれないパケットが破棄されるといったパケットロスが発生します。
中国特有のネット事情
中国の独自のネット事情により、規制されたドメインが含まれていると遮断されてしまいます。VPNによる回避も可能ですが、今はVPNにも規制がかかっています。現状ではこのネット規制は避けようがありませんので、Webサイトの構成や転送する情報に気を配るしかありません。
SB クラウドの“Express Connect”
アリババとソフトバンクの合弁会社「SBクラウド」が日中間の良好なネットワーク接続(通信品質の確保)を実現するサービス“Express Connect”を提供しています。
Express Connect VPC Connection
日本のVPC(Virtual Private Cloud)と中国のVPCをグローバルIP-VPNインフラ(10Mbpsから1Gbps以上)により専用接続して通信遅延を最小限にします。(中国のVPCは北京・上海・杭州・深圳の4ヶ所から選択)
回線パフォーマンステスト結果比較
東京 ― 北京 間 | SB Cloud | A社 | |
Express Connect | インターネット | インターネット | |
レイテンシー(遅延) | 53.2ms | 62.7ms | 133.8ms |
パケットロス率 | 0% | 0.3% | 21.6% |
Express Connect ダイレクトアクセス
日本側のVPCと顧客設備(データセンター等)の間をSBクラウドの提携通信キャリア経由(NNI)か超高速10Gbpsの専用回線(UNI)で接続します。
“Express Connect”の特徴
中国の拠点と日本の拠点とをシンプル・シームレス、かつセキュアに接続
ネットワーク品質
安定した高品質ネットワークにより、日中間のネットワーク課題を解決します。ネットワーク伝送遅延やパケットロスに悩まされることはもうありません。
セキュリティー
公衆網であるインターネットを経由せず、専用型ネットワークによりデータ通信のセキュリティーを確保することができます。
柔軟な料金体系
初期費用は不要で、1ヶ月単位での利用が可能です。また通信帯域を選択できるため、顧客のニーズに合わせた利用が可能です。
開通までのリードタイム
専用線の開通に通常なら数ヶ月かかる準備期間も、申し込みから最短数営業日で開通が可能です。また申し込みはAlibaba Cloudのコンソール画面から簡単に行うことができます。
“Express Connect”の活用イメージ
日本法人と中国法人間の大容量ファイル送信やビデオ会議などでも活躍します。
中国ビジネスを展開する企業においては中国拠点とのセキュアで高速かつ安定した通信は欠かせません。その一方で通信インフラの維持管理費用の削減も重要な課題になります。そのような企業のニーズに応える、すなわち安定した通信とCTO削減に貢献するのが“Express Connect”です。
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