「ぐるなびPay」 訪日中国人が使う『WeChat Pay』に対応!
2016年の訪日中国人旅行者が日本で消費した額は1兆4754億円で、全体の消費額に占める割合は39.4%になりました。これは訪日外国人の消費額では第一位になり、この傾向は今年も続いています。
訪日中国人を集客するための環境整備は活発で、中国人にとっても、受け入れる飲食店にもメリットがあるシステムが提供されていますが、新たに訪日中国人をターゲットにした飲食店用決済サービス『ぐるなびPay』が、6月から提供を開始しました。このサービスは、中国人の利用率が高い『WeChat Pay決済』を搭載しており訪日中国人の消費拡大が期待されます。
「ぐるなびPay」に搭載された『WeChat Pay』とは
『WeChat』は、中国の大手IT企業テンセントが2010年に作った無料のメッセンジャーアプリで、登録ユーザー数は11億人を越えると言われています。日本のLINEとほぼ同等の機能が搭載されたコミュニケーションツールとして使われています。訪日中国人が日本の観光地の検索や、ショッピング、レストランガイドなどを情報収集する場面で便利なツールです。
『WeChat Pay』は、テンセントが2013年に提供を開始したスマホ決済サービスです。ユーザーが銀行口座情報を登録すれば、『WeChat Pay』を導入した店舗等での支払いや、他のユーザーへの送金などができます。決済方法は客がQRコードを読み取らせるだけという手軽さも魅力です。
『WeChat Pay』は、中国国内では日常的に使われていて、ユーザーは8億人以上になり、訪日中国人旅行者向けの決済サービスとして注目されています。しかし、日本で導入している場所はまだ少なく、空港の免税店やデパートなどに限定されているため、訪日中国人旅行者と受け入れる日本の飲食店から導入を望む声がありました。今回提供を開始した【ぐるなびPay】によって『WeChat Pay』の普及が期待されます。
「ぐるなびPay」開始 飲食店にキャッシュレス決済提供
飲食店の情報を集めたウェブサイトを運営する「ぐるなび」は、スマートフォンやタブレットを使用する決済サービスである『コイニ―』と提携し、マルチ決済システム『ぐるなびPay』の提供を6月26日から開始しました。
『ぐるなびPay』では、中国人の利用率が高い『WeChat Pay決済』が利用でき、訪日中国人の集客にも一役買いそうです。
『ぐるなびPay』は「ぐるなびPOS+(2017年4月提供開始)」と連携することで、注文入力から決済までの業務の効率化が可能になります。
「ぐるなび」は訪日外国人のさらなるニーズに応えるべく、電子マネーやビットコインの搭載を予定していて『ぐるなびPay』を進化させていくそうです
「ぐるなびPay」とは!その特徴 ビットコイン対応も!
『ぐるなびPay』は、8億人以上が使う『WeChat Pay』やクレジットカードに対応する決済サービスで、今年4月に「ぐるなび」が提供を始めている「ぐるなびPOS+」と連携することによって、注文の入力から決済、そして売上げの確認まで一元管理が可能です。また、飲食店向けの独自の機能として、売上げ、客当りの単価、注文総数、注文商品の分析など売上げ管理と、勤怠管理もできます。カード決済とQRコード決済が利用でき、初期費用0円で、決済手数料はカード払い・WeChat Payとも3.24%です。
今後、電子マネーやビットコイン、ぐるなびスーパーポイントなど多種多様な決済手段をワンストップで提供することが可能になります。実は、このビットコインを使えることに大きな意味があります。
ビットコインは海外で普及が進み、特に中国は最大のビットコイン取引国です。これは、中国が資金の国外流出防止を実施し、クレジットカードの使用も制限されていることが背景にあります。このことから、規制がゆるいビットコインでは高額の決済が見込めるため、WeChat Pay』でビットコイン決済が提供されるようになれば、訪日中国人のさらなる需要拡大に繋がる可能性が膨らみます。
まとめ
訪日中国人のニーズを取り込んで『WeChat Pay』を使えるようにした【ぐるなびPay】は6月に提供が開始されたばかりですが、今後実装が予定されているビットコインが提供されたらインバウンド需要がさらに高まることが期待されます。
中国における2大決済システムの『WeChat Pay』と「アリペイ」が、時を同じくして日本での提供が開始され、訪日中国人にとって便利な環境が整備されています。今後も訪日中国人のニーズを迅速にキャッチして、その要望に応える動きが続くことでしょう。
[newspicks url=”https://newspicks.com/news/2359573″]