中国のBtoBプラットフォーム100強④石油化学プラスチック業界前編、塑米城、找塑料、快塑網
今回からは、業種別に注目のB2Bプラットフォームを分析していきたい。まず石油化学・プラスチック業界の前編である。塑米城、找塑料、快塑網の3社を見ていこう。
塑米城
塑米城は2014年5月、上海自由貿易区のComodity Goodsのネット通販企業としてスタートした。同年8月、塑米城プラットフォームを立ち上げる。2年目の2015年、早くも2262万元(3億5000万円)の利益を上げ、プラスチックのBtoB通販モデルを革新した、と評された。その特徴は
1 優れた原材料―全世界の有名石化企業から仕入れ。倉庫提供、船積予約、買付代行の高い能力。
2 適度な規模―華東地区、華南地区では300人の営業マンが、中小企業への仕入れソリューションを提供できる。
3 優れたモデル―革新的で持続しやすい中小企業向けモデルを確立。
4 優れたサイト―研究開発能力、クラウドコンピューティング能力を備える。
2017年4月には、京東と戦略提携を行った。倉庫、物流の運営、金融で協力する。
https://www.sumibuy.com/
找塑料
找塑料は2014年7月、広州市で設立された。創業メンバーは、いずれもアリババまたはプラスチック業界の出身である。設立1年後には、ほぼ全国をカバーする高成長を遂げた。
找塑料は、取引仲介、購買代行、物流、金融サービス、業界情報の発信などを行う、プラスチック業界の総合サービスプラットフォームである。ビッグデータを生かした、高効率の取引マッチングが可能だ。研究開発にも熱心で、塑性加工、特殊工程、高分子材料などの研究開発、技術開発サポートに取り組んでいる。
さらにサブシステムとして、物流サービスの「福牛物流」、金融サービスの「找塑金融」技術シェアプラットフォーム「找塑料新材料」を運営している。顧客には、格蘭仕(Galanz)、美的、韓国LG電子などの有力家電メーカーがならんでいる。
找塑料 http://www.zhaosuliao.com/
福牛物流 http://wuliu.zhaosuliao.com/
找塑金融 http://jr.zhaosuliao.com/
快塑網
快塑網は、2014年9月設立、11月からBtoBプラットフォームを立ち上げた。オンラインとオフライン融合、自営と仲介の結合、物流と金融の相互サポートにより、中小企業顧客にとって、最善の買付けを実現させる。
快塑網は、アリババに例えると、BtoCサイト「天猫」CtoCサイト「淘宝」両方の要素を備えている。まず自営の販売プラットフォームが「快塑商城」である。ただし、これだけでは業容拡大に追い付けず、顧客の多様な要望にも対処できない。また快塑網自身の負担も大きい。そのため淘宝モデルの「淘塑市場」を立ち上げた。そして淘塑市場の発展を、快塑商城の強化につなげていく方針だ。
快塑商城https://www.isuwang.com/
淘塑市場https://www.pvc123.com/b-whsujiao/
まとめ
今回の3社は、いずれも2014年創業の新興企業ながら、すでに眼に見える成果をあげていた。経営全般に関するソリューションを提供することで、顧客企業のニーズをすばやくつかんだといえるだろう。次の5年も大きな変化と、厳しい競争が予想される。