日本郵便が中国越境EC向け宅配便サービスを開始
日本郵便が10月16日、中国物流会社“申通快遞(STO)”の日本法人“申通エクスプレスジャパン”が提供する中国への「越境EC通関」と中国国内配送網を利用した「中国宛ドア・ツー・ドア配送サービス」を開始しました。
“ゆうグローバルエクスプレス(UGX)”とは
日本郵便株式会社は2014年の10月30日からEMS(国際郵便サービス)とは別にUGXという国際宅配便サービス “ゆうグローバルエクスプレス”を開始していました。このサービスはいろいろと制約があったためあまり知られておりませんでしたが、最大のメリットは「届け先(個人宅・オフィス)に確実にドア・ツー・ドアの配送」ということでしょう。当初はフランス郵政公社の物流子会社である“GeoPost(ジオポスト)”及び、香港の物流企業“Lenton Group(レントングループ)”との資本・業務提携によりスタートし、その後“フェデックス”により米国宛の取扱いを実施していました。そしてこのたび新たに中国宛の「越境EC通関」と「ドア・ツー・ドア配送サービス」を開始しました。
中国越境EC通関とドア・ツー・ドア配送の実現
越境EC総合税による通関は、2016年4月8日から適用された越境ECの荷物に係る中国の輸入税制で、国際郵便物に課される行郵税よりも税率が低い通関方法となっています。同サービスでは、従来の国際郵便サービスを補完するさまざまな機能をプラスした国際宅配便サービス「ゆうグローバルエクスプレス」に、国際物流事業者レントングループの世界的なネットワークを活用し、全国の郵便局を通じて海外ビジネスを支援していますが、今回、中国越境EC通関業務と中国全土の国内配送網を有する中国大手宅配事業者“申通快遞(STO)”とレントングループが連携することにより、「ゆうグローバルエクスプレス」による中国越境EC通関が可能になり、これにより日本の企業から中国全土の購入者へのドア・ツー・ドア配送が行えるようになりました。日本発中国宛の越境EC市場は、今後も大きく成長することが見込まれており、EMSをはじめとする国際郵便サービスを使った発送のほか、中国越境EC通関を用いた配送需要が拡大しています。
“ゆうグローバルエクスプレス(UGX)”概要
大きさ |
重量 |
長さ1.5m以内、かつ、長さ+胴回り3m以内 |
30kg以内 |
地帯 | 国名・地域名 |
東アジア | 大韓民国、台湾、中華人民共和国、マカオ、香港 |
東南アジア | インドネシア、カンボジア、シンガポール、タイ、フィリピン、ベトナム、マレーシア |
西アジア | インド、スリランカ、パキスタン、バングラデシュ、ミャンマー、モルディブ |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド |
欧州(1) | アイルランド、イタリア、英国、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルグ |
欧州(2) | エストニア、クロアチア、スロバキア、スロベニア、チェコ、ハンガリー、ブルガリア、ポーランド、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ロシア |
北米 | カナダ、米国 |
詳細は「ゆうグローバルエクスプレス(UGX) サービス内容のご案内」をご覧下さい。
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