腾讯、阿里巴巴、捜狐、網易、新浪などのネーミング(由来)まとめ
今回はIT界の著名企業の社名の由来についてまとめました。では一緒に見ていきましょう。
目次
1.腾讯(Tencent/テンセント)
馬化騰氏は社名を腾讯としたのですが、これには深い意味があります。馬化騰氏の名前から「騰」を1字採りました。これは会社と自分との結びつきを表します。同時に「騰」という字には、元々「飛び立つ」や「発展」という意味があります。更に「騰」の次に 「讯」という字をつけていますが、これは彼が勤務していた潤詢(迅)通信から受けた影響によるものです。さらに英文の社名をTencentとしたのは著名な通信会社である朗詢(lucent)を参考にしたからです。その後、香港証券市場に上場したときにはTencentは香港の人から10セント(ten cent)と呼ばれました。当時のテンセントはサービスプロバイダ企業(ページャーのプロバイダ)に過ぎなかったのですが、ユーザーの利用料金をメッセージ1通あたり0.1元―10セントとしたので、このネーミングは正にイメージどおりでした。
※润讯は正確には润迅 「ごんべん」ではなく「しんにょう」 http://www.95803.com/
2.阿里巴巴(Alibaba/アリババ)
馬雲氏がアメリカのあるレストランで食事をしているとき、突飛なことを思いつき、レストランの係りの人を呼んで、「アリババという名前を知っているか?」と尋ねたのです。すると係りの人は「知っている」と答え、さらには宝物を隠している扉を開く呪文が「開けゴマ」だということまで馬雲氏に話しました。それから馬雲氏はいろいろな場所で同様の質問を繰り返し、こうして、アリババの物語は世界の誰もが知っていて、しかもどの言語でもその発音がほぼ一致することがわかりました。自分のお姑さんから息子まで、誰もがアリババを読んでいる、それで迷わずアリババとネーミングしたのです。
「アリババとネーミングしたのは中国ではなく全世界を意識したのだ。タオバオ(淘宝)でいつの日にか世界に打って出る。我々は最初から利潤を上げることだけを考えていたのではなく、地球的規模の企業、102年続く優良企業にしようと考えていた」と馬雲氏は語っています。ところがアリババのドメイン名が、既にあるカナダ人によって押さえられてしまっていました。馬雲氏はこのドメイン名が世界中に広まるとの確信から、当時、創業資金として準備していた50万元の内から1万ドルを投じて、そのカナダ人からアリババのドメイン名を取り戻したのです。
3.捜狐(Sohu/ソーフー)
ポータルサイトのスタートには良いドメイン名を選ぶことが重要で、普通はアルファベット4文字程度、さらに中国語にも馴染んで、判りやすいものが望ましいのですが、筆者はsohuはyahooに倣ったのではないかと考えています。Sohu―捜狐、つまり何かを捜し求めるキツネです。キツネは知能が高い動物なので、このドメイン名によってSohuのユーザーにも「知的である」というイメージを作ります。捜狐(NASDAQ:SOHU)は中国をリードするニューメディア、Eコマース、通信、モバイル付加価値サービス企業で、中国語の世界的にも強いインパクトを持つインターネットブランドです。
1995年11月1日,張朝陽博士はアメリカのマサチューセッツ工科大学から中国に戻りました。翌年8月、ベンチャーキャピタルによって捜狐の前身である「爱特信信息技術有限公司」を設立します。1998年2月、爱特信は捜狐を発表し、中国初の大型ディレクトリ型サーチエンジンが彗星のようにデビューします。捜狐というブランドはこのようにして誕生したのです。「外出には地図を、ネットでは捜狐を」というコピーで、捜狐は中国のネットユーザーにインターネットの世界へ続く魔法の扉を開いたのでした。
4.微软(Microsoft/マイクロソフト)
ビル・ゲイツが名づけたこの名称が最初に見られるのは、1975年にゲイツがマイクロソフトの共同創業者であるポール・アレンに宛てた手紙の中です。MICROcomputerSOFT-ware(マイコンのソフトウェア)に会社の事業を集中させると書いていて、これがマイクロコンピュータとソフトウエアとを組み合わせた混成語であるということが想像できます。当初はMi-cro-Softと呼んでいましたが、後に間にある“-”が削除されました。
5、苹果(Apple/アップル)
ややオフィシャルな説では、ジョブスは当時意気盛んで、会社を極めて強大にするという目標を立てていて、ニュートンがリンゴを持つ姿をロゴのデザインしました。ニュートンがリンゴが落ちるのを見て万有引力の法則を発見したことは誰もが知っているエピソードだったからです。後にそのデザインでは複雑すぎるので、ニュートンを取り去り、リンゴだけにしたと言われています。また別の説では、ジョブスがリンゴが好きで、それでリンゴをロゴにしたのですが、デザインが出来てから、それを少し離れて見てみるとお尻を連想させてしまい、これでは笑われてしまうと、その「リンゴ」を一口齧りました。そうして誰が見ても、これがお尻ではなくリンゴだということがわかるようにしたとも言われています。
6.谷歌(google/グーグル)
「googol」は10の100乗を表す言葉で、数字で書けば1の後に0が100個続き、これでインターネット上で莫大なリソースが得られるということを表すことができます。しかしこのドメイン名を思いついたのはスタンフォード大学の学生だったシャイン・アンダーセンで、彼はドメイン登録のデータベースを検索しているときに、この「googol」を「google+.+com」としてしまったのですが、これがうまい具合にドメイン名として使えることをみつけたのです。
7、網易(NetEase/ワンイー)
1996年、中国電信のIP主要ネットワークの名称がChinaNetに改められ、接続ポイントが中国全土の省都をカバーするようになっていきました。そのナローバンドのダイヤル接続の電話番号が163であったため、163ネットと呼ばれていました。
中国語のフリーメールを開発する過程で、丁磊氏は、あるフリーメールの成功には言いやすく覚えやすいドメイン名が不可欠であるが、国内のドメイン名はどれも長すぎて、特に英語のアルファベットは電話ではっきりと伝えられないと考えていました。しかしその頃には既に判りやすいドメイン名の申請はできず、彼らの企業のドメイン名でさえ既に他の誰かに登録されてしまっていました。その時期丁磊氏は、「ほとんど毎日、ひどいときには分ごとにドメイン名の問題を考えている」という状態でした。ある日夜中の2時になっても眠れずにいたとき、突然彼の頭に数字でドメインを表したら覚えやすいのではないか?というアイデアがひらめきました。丁磊氏はすぐに起き出して、ネットで調べたところ163.net や163.comはいずれもまだ他の人に登録されていないことがわかり、迷うことなくすぐに登録しました。その後丁磊氏が登録した数字によるドメイン名には263、188などは含まれません。丁磊氏の独創的な発想がユーザに大きな利便性をもたらしたと言えます。
8、新浪(SINA/シナ)
このドメイン名は、実は四通利方が98年に吸収合併した相手方である華淵網のドメインでした。「sina」という単語の語源はラテン語の中国を表す「sino」で、例えば英語の書き言葉でもsino-american(中米関係)というようにしばしば使われています。「sina」の中国語名である「新浪」は当時同社の総裁であった王志東氏が名づけたもので、このドメイン名は新浪網自らが中華圏最大のポータルサイトになろうという意気込みをよく表しています。