アメリカへの越境EC参入方法
アメリカのEC市場は変化が激しく,どんどん新しいテクノロジーや
マーケティングノウハウが生み出される特徴があります。
現在国別では中国とアメリカの2カ国だけで,小売りEC市場規模の半数
以上を占め,世界のEC市場を牽引しています。
目次
アメリカのインターネット環境
アメリカはそもそもクレジットカードや小切手が普及していた社会でネットが生活の一部にもなっており,ネット決済もあっという間に普及したようです。
超大国アメリカのインターネット普及率は2015年の時点で約75%で,ユーザーを18歳以上の大人で見ると約85%がインターネットを利用しています。
スマートフォンユーザー数は人口約3億3000人に対し約60%の普及率となっています。
アメリカのEC市場規模
アメリカの2016年EC市場規模は約4000億ドル(44兆円)で2020年には7000億ドルになると予想されています。
ECサイトとしては「amazon」が圧倒的な人気があり,次いで「eBay」・
「Walmart」と続きます。
アメリカのオンライン消費者は,他国と比べると海外からの購入率は比較的低く自国サイトで購入する傾向があります。
アメリカの主なECサイト
Amazon.comはアメリカのみならず世界でもトップを誇るECサイトです。
現在では約5億万点以上の商品を販売しており,あらゆるジャンルの商品を
取り扱っています。
購入前のレビューのシステムをいち早く実装し商品の豊富さと配送の速さでは
高い信頼性と評価を得ています。
Ebay.comは世界最大のインターネットオークションサイトです。
小売業サイトであるamazonとちがい,あくまでも販売者と消費者間における取引形態となっているのが特徴です。
またamazonでは手に入りにくいマイナーな商品が見つかることからebayを
好むユ―ザーもいるようです。
Walmart.comはアメリカを本拠とする世界最大のスーパーマーケットチェーンであり徹底した商品・物流管理によって低価格の商品を提供しています。
アメリカ国内に約5,000店以上の実店舗を持っているメリットをいかし
オンラインで注文し店舗で商品を受け取るシステムを導入しています。
Etsyは手作り雑貨・服飾品・家具・アート作品など他では入手できない商品やヴィンテージ品のみを扱うマーケットプレィスです。
アクセサリーパーツが特に人気があります。
他にも世界最大規模の家電量販店サイト・ガーデニング用品サイト等があり
自国サイトで購入が完結するイメージがあります。
アメリカ越境ECでの売れ筋商品は?
「日本製自動車や日本製バイクのパーツ」
調査によると海外では手に入りにくい自動車関連の日本製パーツは最も人気の高い商品の一つになっています。
アメリカから越境ECを利用してのパーツ購入した人の割合は日本国内の購入者より高い割合を示しています。
「フィギュア・玩具・日本製カメラ」
日本でも人気のあるアニメやドラマのフィギュア・玩具も人気が高くなっています。しかしなかなか入手困難である海外独特の事情でアメリカのebayでも
高値取引されている状況です。
海外で好評の日本越境ECサイト
「和食エクスプローラー」
「日本の食」をテーマに外国人ユーザーに向けたこだわりの地域特産品の提供を売りにしています。
日本の小規模生産者が丹精込めて作り上げた農水産品や伝統食品の専門サイトとして外国人ユーザーに好評です。
鹿児島県の干しイモなど地方の名産品が多いです。
「Totyo Otaku Mode」
日本のポップカルチャー関連グッズを世界に向けて販売しているサイトです。
「新世紀エヴァンゲリオン」のアクセサリーやキャラクターグッズなど200点以上の商品を取り揃え中国向けと欧米向けの複数のサイトを運営中です。
他にも「北海道お土産探検隊」は楽天の海外向け販売ページを活用して越境ECを行い,注文の3分の1は海外からの注文売り上げを達成しています。
アメリカのEC市場は日本の約4倍だが,まだまだ伸びる事が予想されます。
「アメリカへの越境EC参入」はアメリカの有名サイトでは手に入らない商品・
日本ならではの,こだわりのある高品質な商品の,ラインナップが必要と思われます。