中国観光客へのおもてなし術
お・も・て・な・し・・・・・
広辞苑で「おもてなし」の語源は、とりなし、たしなみ、ふるまい、馳走、饗応とあります。
平安から室町時代にかけて発祥した「茶の湯」に始まったと言われお客様や大切な人に対する「気配り、心配りをする心」を尊ぶ日本特有の文化といえるでしょう。さて、初めて日本に訪れる中国観光客へのおもてなしは、どのようにすれば喜ばれるでしょうか?
おもてなし、その1・・・言葉
大勢の中国人団体客には、日本が初めてという人達が多いと思われます。日本の地を初めて訪れた時・・ファンイン グゥアリン(中国語でいらっしゃいませの意味)「歓迎光臨」・・ご来訪を歓迎しますという意味です。とりあえず、この言葉がけから、いかがでしょうか!外国に来て母国語で歓迎を意味する言葉を話しかけられたら何かしらホットするし、嬉しい気分になりますね。
北海道ではエリアが広いため、3500個所以上に中国語を初め案内板が設置されて日本人の気配りが喜ばれています。
その2・・・笑顔
中国人は冷淡で、不愛想なのが世界的にも有名です。元々、猜疑心が強く何の面識もない人には愛想を振りまく必要は無いという超省エネタイプです。我々日本人が一応来店客には愛想を振りまくような事とは無縁の民族性があります。でも根気よく笑顔で接し続け、こちらの気心が知れるとパット花が咲いたような顔になり、その後はうるさい位、親切で面倒見が良い人たちとも言われます。笑顔でとりなす事は、他人からの笑顔に縁のない中国人から見れば一つのカルチャーショックではないでしょうか!
“笑顔でとりなし、心の花を咲かせましょう”
その3・・・色
中国人は赤と金色が大好きです。レッド&ゴールドでおもてなし!
赤は昔から魔除けと縁起の良い色とみなされ、生活カラーとして愛用されており、真っ赤なパンツも普通に売られています。特に金色!古代中国では皇帝だけが身にまとう高貴な色、富と権力の象徴として富裕層からも圧倒的な人気のゴールデンカラーです。この指向からも、金色を象徴とした観光スポットを集中的に御案内するのはいかがでしょうか。京都「金閣寺」、名古屋城「金のシャチホコ」、日光輪王寺「金色堂」等、日本ならではの黄金建築と歴史に触れることが出来ます。料理にしても、真っ赤な伊勢海老に金箔を散らしたレシピを出されたら絶賛される事、間違いなしです!!
お土産の際は真っ赤なリボンに包まれた、金のネックレスをプレゼントしたら喜ばれるでしょうね。
その4・・・ごちそう
好奇心旺盛な中国人観光客は、日本での食事も大いに楽しみにしています。特に焼肉が大好評で柔らかい日本の牛肉は大変喜ばれている様です。日本産牛肉は中国政府が輸入を規制しておりその影響もあるようです。一時期に日本映画が流行した時、「居酒屋」も注目され種類も豊富で、様々な料理を食べられる居酒屋が中国人にとっても行きたいスポットになっており居酒屋招待も喜ばれるでしょう。
他にもサーモンの刺身、博多ラーメン、手羽先のからあげ等が人気です。美味しい日本食の提供で満腹のおもてなし!
その5・・・メンツ
中国人はメンツを重んじるとよく言われますが、本当の意味では「上下関係」のある一部の権力者にのみ通用されるルールであり一般庶民で見れば“自分だけのメンツを重んじる”というだけで単に「わがまま」の通しあいをしているだけです。そうです!中国人観光客は、「わがまま」な人達が多いと言えるでしょう。わがままには好印象で対応するしかないでしょうね。日本観光に来て冷遇されたと思ったら中国に帰ってからは即!SNSでその感情を拡散するでしょう。そういう方々に対しては優越感を与える饗応が効果的と思われます。いわゆる、あなたの為だけの特別対応ですと!メンツをたてる。高級な雰囲気、食材、サービスの行き届いた従業員等など・・
全てはあなた達の為にご用意致しましたと伝われば日本でのもてなしに感激する事と思われます。
その6・・・温泉
訪日ランキング第3位にもあるように日本の温泉の趣や、心地よさ、そして食べきれないほどの食事が出された事などが紹介され日本の温泉文化は中国人にも大人気です。中でも兵庫県の有馬温泉では一泊3万円以上する高級旅館にも中国人観光客が殺到し日本人の予約が取りづらい事にもなる位です。
大江戸温泉物語等、各地域にも日帰り温泉の施設は多くある為、未体験の大衆温泉浴のおもてなしも喜ばれると思います
等々・・・。
中国人の訪日観光は始まったばかりです。
日本の最強ツール「おもてなし」で訪日ファンを増やして
いきましょう!