訪日中国人観光客へのインバウンド構想!「なにわ筋線」
大阪の「なにわ筋線」は、JR新大阪駅から大阪駅北側の北梅田駅(仮称)を経て、市内を南北に走る道路「なにわ筋」の地下を通り難波付近までを結ぶ、鉄道の新路線構想です。
1980年代末頃に整備構想が盛り込まれて以来、長い間実現を見なかったこの路線構想に、今注目が集まっています。
特に、関西空港までを乗り換えなしで結ばれれば、大阪中心部と「関空」間の所要時間を大幅に短縮するとして期待されています。
なにわ筋線の構想は?
なにわ筋線の構想は、1989年の運輸政策審議会第10号答申に盛り込まれたのが発端です。
その後の交通審議会答申では「中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」としても記載されたが、約3000億円以上とされた事業費の問題などから、しばらくの間進展は見られませんでした。
この路線に対し2014年度から大阪府・大阪市・JR西日本・南海電鉄の4者が計画実現に向けて協議を進めてきましたが3月中旬になって新たに、阪急電鉄が同線と接続する新線を検討しているとの報道がされてからは再び注目され初めました。
関空と梅田が40分に!
路線工事の焦点となっているのは北梅田と難波間です。
同線はJRと南海電鉄が運行し、関西空港まで乗り入れる計画となっていますが国土交通省の調査によると、大阪・梅田から関空までの所要時間はJR利用の場合で現在の68分から最速40分に、南海の場合は乗り換え1回で56分のところが乗り換えなしで最速38分に短縮されます。
関空の利用客が急増!
「なにわ筋線」の路線構想が再び大阪府・市と鉄道会社で協議されている背景には、訪日外国人の増加と関空の利用者の急激な増加が挙げられます。
大阪観光局や関西空港の運営データーによると、平成28年に大阪府を訪れた外国人観光客は約950万人で、4年連続で過去最高を更新しました。
特に関空と大阪市中心部を行き来する人が増えており、関空の国際線と国内線を合わせた総旅客数も28年度は前年度比7%増の約2580万人となり、平成6年の開港以来過去最高を2年連続で更新しました。
現在「関空」と大阪市内を結ぶ特急列車は、新大阪を経由するJR西日本の「はるか」と、難波を発着する南海電鉄の「ラピート」の2本ですが新路線構想が実現すれば関空と都心の乗り継ぎがスムーズになります。
大阪に外国人観光客が殺到?
大阪は、現在多くの訪日観光客でにぎわいを見せており、ここ数年来買い物を好む東アジアや東南アジアからの観光客が増えているそうです。
大阪は海外でも注目されているテーマパークのユニバーサルスタジオジャパンや爆買い・爆喰いの環境が整っており、特に心斎橋から難波近辺には大手家電量販店から激安ドラッグストア・100円ショップが行きやすい距離にあります
正に、中国人観光客が訪日する目的にマッチした街と言えますね!
安くて美味しいと評判の、黒門市場は中国人観光客にも人気があり、食い倒れと楽しいエリアがコンパクトにまとまっている大阪は人気上昇中です。
最近の訪日観光客の旅行パターン
最近の訪日観光パターンとしては関西国際空港から入国し⇒京都・奈良・神戸を観光⇒USJで遊び⇒大阪心斎橋や難波でお買い物と飲食⇒そして関空から帰国する傾向が多くなっている様です。
「なにわ筋線」が実現すれば
もしもなにわ筋線ができれば関空、京都間の時間短縮が見込まれます。
さらに梅田のウメキタエリアに新駅ができるため関空と西日本最大ターミナルである梅田間がダイレクトにつながり訪日観光客のアクセスが容易になります。
また、関空に乗り入れるLCC比率は全体の30%超と全国一を誇る為「爆買い・爆喰い」の中国人団体客にもピッタリのアクセス入口ともいえます。
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