オーストラリアへの越境EC参入方法
オーストラリアは南半球に位置する国です。
アメリカやヨーロッパ・日本などの先進国は北半球に位置するため当然季節も
逆になります。
北半球が冬の時オーストラリアは夏・北半球が夏の時は冬になるという,この違いを利用して洋服などのシーズン物を買う時,すでに季節が終了したバーゲン品を手頃な価格で且つ,安く手に入れるというのが同国では流行っているそうです。
オーストラリアの人達は季節が逆なのを利用して「越境EC」での買い物を楽ししんでいるのではないでしょうか?
目次
オーストラリアのインターネット事情
現在,オーストラリアの主流インターネット回線はADSLです。
日本でも2010年頃まではフレッツADSLが主流のネット回線でしたがNTT
の主導で光ファイバーの導入が進み今では当たり前の存在になっています。
オーストラリアは国土が広い割には,人口が日本の約6分の1なので一人当たりの光ファイバーの施設負担が高額になってしまうためです。
今後,オーストラリアの光ファイバーの施設は政府が出資した企業(NBN)が
担当するため全てが税金で支払われる予定です。
そのため光ファイバーの施設方法や費用をめぐって一時期は政府内での意見がまとまらず手つかずのままになっていました。
しかし2014年の時点では,都市部での光ファイバー普及率は約30%となっており近年にかけてどんどん発達しているという状況です。
オーストラリアで人気のECサイト
Ebay Australia(イーベイオーストラリア)はアメリカ発のインターネットオークションサイトで世界中で成長していますがオーストラリアでも大人気です。
圧倒的な品ぞろえと低価格が人気の理由です。
THE ICONICは洋服・靴ファッションに特化した通販サイトです。
約20,000点以上の商品を取り揃えています。
Oo.comはオーストラリアのオンラインデパートメントストアです。
様々なブランド品が低価格で提供されていて人気が出ています。
ほかにもイギリス・マンチェスター発のカジュアルファッションブランド
Boohooや,若者向けのファッションMissguidedが人気のあるサイトです。
調査によるとオーストラリアでのEC売り上げトップ10のうち4位の
Amazonまでは海外サイトであり,この上位サイトで約35%のシェアを
占めています。
この調査結果からみるとオーストラリアの消費者は海外サイトを多く利用している事がわかりますね。
オーストラリアでの越境EC
豪国内において,ECサイトのトップ10のうち3割以上が海外サイトという事実からみると海外からの越境EC利用の多さが裏付けられます。
オーストラリアは個人輸入の関税が輸入額が1,000豪州ドル(約79,000円)まで非課税となり国内で普通に買うよりEC購入での割安感があるかもしれません。
言語に於いても,オーストラリアの母国語は英語ですから英語に抵抗がある人は
ほとんどいない為,アメリカからの海外ECによる言語の問題も無い状況です。
NABankの発表によると2015年のオーストラリアのEC売り上げは約190億ドル(約2兆円)で,2016年には200億ドル以上に到達しています。
海外サイトで購入国のベスト3はアメリカ・中国・イギリスの順となりオーストラリア国内で販売されている商品よりも安い物を購入する傾向があります。
購入年齢は若い年齢層が高く18~40才が全体の約50%を占めています。
日本からの越境ECサービス
日本企業(株)ラクーンが運営する越境ECの輸出販売サービス「SDexport」は登録会員制の海外向け卸・仕入サイトです。
サービス開始時には約1,000件だったのが,その後は順調に数を伸ばし現在では10,000件を超える海外の会員小売店の登録数となっています。
登録数を国別にみると台湾・香港・アメリカ・オーストラリア・イギリス・カナダの順となっていますが,現在ではアメリカとオーストラリア等の英語圏地域の
登録数が増加傾向となっています。
取り扱い商品数は現在150,000点に拡大され,オーストラリアではかわいい
キャラクタ―アイテムの人気が高まっており,動物柄の食器などが人気となっているようです。
オーストラリアのEC市場は十分注目に値する市場と考えられます。
北半球から南半球への「赤道越えEC」の参入検討はいかがでしょうか!!