中国のICPの非経営制ICPと経営制ICPの違い
はじめに
ICPとはInternet Content Providerの略です
(インターネット コンテント プロバイダー)
中国では、webサイトを開設するには全て許可制になっており、法令によりICP登録、又はICPライセンスが必要です。
2005年から、中国政府が実施しているwebサイトへの審査制度です。
この許可証が無いサイトは違法サイトとなり、中国政府による厳しい罰則規定が適用され、アクセス不能、サーバ没収、罰金等を含む処置がとられます。
ICP取得後は、サイトのトップページに番号を表示する必要があります。
ICPの種類と、その違い
非経営制ICPと経営制ICPの2種類があります。
非営利目的のサイトあれば「ICP登録」を、営利目的であれば「ICPライセンス」を取得する必要があります。
簡単に言うと非経営性ICPは、サイト運営でお金儲けはできません!
(たとえば、会社のホームページなど収益性が無い場合。)
経営性ICは電子商取引、ポータル、ニュース、ゲーム、広告収入等でお金儲けが出来るライセンスです。
取得方法の違い
大きな違いとして、非経営制ICPは許可申請・経営制ICPは認可取得です。
非経営制はオンラインを通しての申請と取得が可能です。
経営制は、お役所に申請し許認可を受け取るスタイルで、申請書類も煩雑!
また、経営制ライセンスで日本企業の場合は、中国企業の資本比率が51%以上なければ取得できません。つまり外国企業が100%を出資している会社にはICPライセンスの許可を出していません。
ICP番号の違い
ICP番号を見る事により非経営制か経営制なのかを判断できます。
北京地区の場合(地区により一部表記が違います)
非経営制の例・京ICP备11345786
経営制の例・ 京ICP证02546721
ICP番号の中に、备がついているのが非経営制サイトで证の場合は経営制サイトと判断されます。
ちなみに、ICP番号が本物か?本当に登録されているかを調べるサイトもあります。
http://icp.valu.cn/add で検索すると許可証が確認できます。
Web配信に関連する行政機関
中国でのインターネットによるコンテンツ配信には関連機関として、工業情報下部、文化部、広電総局の3つの行政機関が関係します。
部というのは日本の省庁に相当します。
工業・情報下部は通信行政部門で通信ネットワーク、情報通信サービスを管理しています。
ICP取得も工業・情報下部に申請し、取得しなければなりません。
文化部は音楽・動画配信のビジネス等にかかわる法規の監督執行にあたっています。
広電総局はテレビ、ラジオ、映画等のメディアを統括しネットでの動画配信サービスをするにはコンテンツの内容に応じた「許可証」を必要とします。
また、薬品、ニュース、教育など配信するコンテンツによっても、それぞれの監督官庁からの許可証が必要になります。
法規定の内容
ネットで動画配信する際の許可証としては、映画であれば「映画上映許可証」ドラマは「ドラマ発行許可証」アニメは「アニメ配給許可証」を、広電総局から許可証を取得しなければなりません。
また、許可証やICP登録後も工業・情報下部による定期的な登録内容調査が行われ内容の修正、罰金、webサイトの閉鎖を指示される事があるようです。
たとえば、米国ドラマに強かった悠悠鳥サイトはリンクを削除され、アメリカのコンテンツを扱っていたBTchinaは当局のガサ入れに合い、多くのポータルサイトと共に閉鎖されています。
いずれにしろ、中国でのwebサイトの開設には当局による様々な規則が存在しており、それぞれの規則を理解して運用していかないと違反になるということですね!
首頁违反(中国語でホームページ違反の意味)に注意です!
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