多言語表示アプリ「Payke(ペイク)」を提供するPayke社、2億円調達!
訪日外国人の強い味方【多言語表示アプリ『Payke』】を提供する「株式会社 Payke」が、約2億円の資金調達したことを発表しました。このように注目を集めるPayke社が提供する【多言語表示アプリ『Payke』】を詳しく紹介します。
訪日外国人の「困った!」を解消する多言語表示アプリが話題を集めています。それは『Payke(ペイク)』で、スーパーなどにある商品のバーコードにスマホをかざすと、その商品情報を多言語で表示するサービスです。例えば訪日した中国人が、スーパーで日本語表示の商品を手に取ってこのサービスを利用すると、中国語(繁体字、簡体字)で商品の詳細な情報を表示するので、気軽に安心して買い物ができる画期的なアプリです。
「Payke」開発の経緯
『Payke』は、沖縄にあるベンチャー企業の株式会社「Payke」が、2015年11月から提供しているインバウンド向けのアプリです。開発者が大リーグのイチロー選手を見たさにアメリカに行った時、英語がほとんど話せないことに愕然としました。スーパーに行って商品を見ても「この飲み物はなんだろう? どれが美味しいのか分からない」と、もやもや気分でした。そこで気が付いたのが、日本に来ている中国人や欧米人も同じ悩みを持っているということでした。「日本語で書かれた商品はどんな商品か分からないので買えない」こんな障壁があることが分かりました。
これは日本の企業にすれば大きな損失です。訪日外国人の年間消費額が4兆円に迫ろうという中で、大きなロスが発生していました。買い物をする中国人客にも、せっかく日本に来たのに安心して買い物ができないことはとてももったいないことです。この2種類の機会ロスを解消する方法はないか!という発想からこのサービスを創ることにしたそうです。
訪日外国人に安心を!企業には情報を!「Payke(ペイク)」
『Payke』は商品のバーコードをスキャンするだけで、商品の詳細な情報を中国語(繁体字と簡体字)などの多言語で表示するモバイルアプリで、訪日中国人などを対象にしています。
消費者は『Payke』をダウンロードすると、商品の説明が母国語で表示されるので安心して買い物ができます。例えば、薬の場合は用法・容量・成分、化粧品なら使い方・用途、食品は食べ方・アレルギー成分の有無などを表示することで、消費者は安心して買い物ができます。
企業は、商品の説明したい情報を『Payke』に掲載することで、ポップやパッケージでは伝えらえない商品の情報をアピールでき販売促進につながります。『Payke』に掲載をしている企業は、食品・薬・化粧品など日本全国から600社以上で、10万点以上の商品が登録されています。
掲載する企業にとってもう一つのメリットが、『Payke』が提供する消費者の利用状況のデータで、これまでは分からなかった訪日外国人の行動(いつ・どこで・何を見ていたのかなど)が分かります。訪日外国人の行動を知ることで、嗜好の先取り、自社商品の閲覧状況の解析に活用できます。
『Payke』のユーザーは、中国人(40%)、台湾(30%)、日本(20%)なので、大量消費国の中国人の嗜好や行動のデータは貴重な資料になりそうです。
「Payke」のもう一つのメリットと今後!
『Payke』の重要なポイントは店のスタッフが、アプリを使うことで誰でも正確に詳細に商品の説明ができることです。外国語が話せないスタッフがバーコードをスキャンして表示された商品の説明画面を外国のお客様に見せることで、商品の詳細を理解してもらえます。
今後の展開については、当面はインバウンド向けに人気が高い商品をターゲットに対応していく予定で、訪日外国人旅行者を対象にします。『Payke』を使ってメーカーの想いをユーザーに伝えたいとのことです。
「Payke社」は2017年6月28日 約2億円の資金調達したことを発表しました。NTTデータ、BEENOS、沖縄銀行などがこのラウンドに参加しました。今回調達した資金を元に、組織体制強化・ユーザーの獲得拡大に向けプロモーションを行い事業拡大につなげたいと語っています。
まとめ
バーコードを使った画期的なアプリを紹介しましたが、発想は開発者がアメリカでの不安に感じた体験からでした。その結果、訪日外国人旅行者が安心して買い物ができるようになり、商品を提供する企業には訪日外国人の消費行動や嗜好のデータが提供され、商品を販売する店舗にも外国語が話せなくても誰でも正確に商品を説明できるという、3者が大いに満足するアプリ誕生になりました。
バーコードは“宝の山” まだまだ使い道は広がりそうです。
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