訪日外国人向けトラベルテックとは?
2020年の東京オリンピックを控え,訪日外国人の増加が予想されます。
訪日外国人の困り事として,すぐに想像できるのは言葉の壁ではないでしょうか!
快適な旅行体験を得る為には,やはりスムーズなコミュニケーションを図る
必要が求められています。
こうした背景から訪日する外国人観光客の増加に対応した,多言語アプリやインバウンドのおもてなしアプリを導入する例が広がり始めています。
IT導入によるインバウンド対策
訪日する外国人の習慣や文化は,各国特有のものがありテクノロジーを介して
最適化が図れる可能性は薄いという先入観がありましたが,最近ではモバイルアプリや取得したデータを活用し,お互いの障壁を解消することでビジネスに活かそうとする動きも見られます。
その例が,トラベルテック(Travel Tech)と呼ばれるテクノロジー活用サービスです。
トラベルテック(Travel Tech)とは?
Travel(旅行)とTech(テクノロジー)が融合したものと言えるでしょう。
訪日する外国人客へのサービスの提供や観光客に対し円滑な対応にテクノロジーを活用しようという試みです。
いわゆる訪日インバウンド需要やインバウンド消費に対するテクノロジーの
活用が特徴と言えます。
多言語アプリ活用例
各国からの入場客に対応する為,恩賜上野動物園と浜離宮恩賜庭園では多言語で
音声ガイドや動画・写真・情報などを提供するアプリを導入しています。
地図会社の昭文社は,訪日旅行客向けの街歩きアプリ「MAPPLE-LINK」を発表し
観光地の地図と観光スポット情報の英語版コンテンツを無料提供しています。
こうしたアプリの中で注目されるのがリアルタイム翻訳と通訳のアプリです。
スマートフォンやパソコンで文章や音声を入力すると,即座に多言語の訳文を表示したり合成音声で翻訳できる仕組みです。
この仕組みでは,スマートフォンに双方が話しかけ相手に画面を見せる事で
会話ができる事になります。
多言語で翻訳しなければならない言語は英語・中国語・韓国語がトップリストになりますがアジア圏で親日の「タイ語」も注目されています。
デジタルデバイス活用例
訪日外国人旅行者向けのサービスを展開する株式会社トラベルテックラボは、
スマートフォンに挿入しデータ通信ができるSIMカードを利用したインターネット専用モバイル通信サービスを運営しています。
同社の「Traveltech APP」は,SIMロックフリー端末に提供するデータSIMカードを挿入することにより使えるモバイルデータ通信支援アプリです。
現在では多くの訪日旅行客に利用されています。
株式会社Paykeでは「Payke」と名付けたアプリを通じて商品の情報を訪日外国人に伝えるサービスを運営しています。
訪日外国人が商品を買う時スマートフォンの「Payke」アプリを使って商品のバーコードをスキャンすれば自国の言語で商品の解説を読める仕組みです。
今までのバーコードは商品管理の為の数字だけでしたがPayke社はこのアプリを提供する為に商品ごとの説明をデータべース化しバーコードをスキャンするだけで商品の説明を見る事ができるアプリをリリースしています。
いずれにしろ,従来のテクノロジーが応用されていなかった領域にユーザー目線のテクノロジーが活用され,さまざまな特徴的な取り組みが登場してきています!
[newspicks url=”https://newspicks.com/news/2249394″]