WechatPay(微信支付)、Alipay(支付宝)に続いて、外国人の国内使用解禁へ、新時代の幕開けか
「国際クレジットカードでもWechatPayへのチャージ可能に。」という記事が掲載された。外国人によるAlipay(支付宝)のチャージが、国内銀行口座なしでも可能に、というニュースが飛び込んできたばかりである。するとライバルWechatPay(微信支付)も、すかさず手を打った、ということになるのだろうか。詳しく検証してみよう。
WechatとWechatPay
記事によれば、騰訊公司(テンセント)は、中国人民銀行(中央銀行)の指導と支持のもと、Visa, Mastercard, AmericanExpress, Discoer Global Network, JCB,の5大国際カードと提携し、国外の国際信用カードによるWechatPayへのチャージを可能にするという。
外国人の中国国内における衣食住に、便利なモバイル決済体験を提供する。将来は、当局の管理監督のもと、反マネーロンダリング政策を厳格に実行しつつ、さらなる外国人への便宜を図っていく、と結んでいる。本当ならこれは便利である。
WechatとWechatPayの関係は、LineとLinePayの関係である。WechatPayは、単独のアプリではない。
また日本でダウンロードできる英語版のAlipayは、中国語版とほとんど同じ内容だ。一方、日本でダウンロードできる日本語版Wechatは、中国語版とはことなり、機能は絞られ、スーパーアプリではない。ここは抑えておこう。
国際カードとの紐付けは簡単
早速、紐付けを試してみた。日本語版Wechat画面右上の⊕をタップする。次に「マネー」をタップ。続いてベンダーに支払い(その他でもよい)、をタップすると、個人情報登録画面が出てくる。身分証のところはパスポート(护照)に変更してナンバーを入力する。銀行カードとあるが、ここには5大クレジットカードを撮影し、ナンバーを入力する。日本語と中国語、英語が交互に現れる感じで、多少面食らうが、それほど時間はかからない。
すべて終了すると、これまで何もなかった、ベンダーへ支払い、という場所に、バーコードとQRコードが現れる。紐付けたクレジットカードの下4ケタも表示されていた。成功である。
まとめ、実用上はWechatPayが有利か?
それではAlipayとWechatPay、どちらが有利だろうか。Alipayは、ミニプログラムからTourPassを操作し、Bank of Shanghai Debit Cardへチャージし、そこから引き落とす。常に100元単位でチャージする必要がある。
手間だけで評価すれば、5大国際クレジットカードによる随時決済の方が、間違いなく便利だ。中国と関係のある日本人は、たいていWechat日本語版を使っている。このアドバンテージも生かせる。ただし全面的に中国のスーパーアプリを味わうなら、中国語版と機能に差のないAlipay英語版の方がいいだろう。
ともかくAlipay、WechatPayは、外国人の国内利用に道を開いた。新しい時代の幕開けである。