微博/Weibo/ウェイボーの公式アカウントの見分け方
しばしば「中国版ツイッター」として紹介される中国のソーシャルメディア、「ウェイボー(微博)」。中国本土だけでなく香港、台湾、その他の地域に住む中国人の間で人気があり、ユーザー数が6億人を非常に巨大なサービスです。中国語の微はマイクロ、博はブログのことで、マイクロブログという意味になります。そもそもは一般名詞で、いくつかの会社が似たようなサービスを提供していましたが、今は新浪公司が提供する「シナ・ウェイボー(新浪微博)」一強となっています。中国版ツイッターと言われるだけあり、サービスの内容はツイッターと非常に似ていますが、検閲の厳しい中国国内ではツイッターの利用に制限がかけられているので、ウェイボーが圧倒的なシェアを占めているのです。
中国人のウェイボー活用法
6億人という巨大な利用者数、世界中に散らばる利用者がほぼ同じ中国語を使って情報を発信するわけですから、様々な言語が混在するツイッターに比べても情報収集が容易であると言えます。実際多くの中国人は何かを買うにしてもどこかへ旅行するにしても、まずウェイボーで情報を検索してみるようです。その商品の特徴や評価、旅行先の名物など、利用者が非常に多いですから、ほぼ必ず同じ商品、同じ場所を体験した人の感想が見つかります。そうした情報や体験談を参考にして買う買わないを決めたり、予定を立てたりするわけです。
企業のウェイボー活用法
そもそも世界最大の人口を抱える中国は巨大で魅力的な市場ですが、前述の通り中国のネット事情は制限が多く、国外のウェブサイトを自由に閲覧できるとは限らないので、中国版のSNSの活用は市場開拓の上で非常に重要です。また、中国の人口の半分近くの人に情報を発信できるツールであるウェイボーをうまく使えば、非常に効果的にマーケティングができることになります。それで多くの企業も公式アカウントを開設し、積極的に情報発信を行なっています。例えば、企業の基本情報や提供サービスの紹介、他社サービスとの比較やキャンペーンの告知などです。
公式アカウントの認証
こうしたPRを行う上で重要なのが、認証を受けることです。ツイッターやその他のSNSサービスでも問題なのはなりすましとデマの拡散ですが、その点はウェイボーも同じです。それで、多くのSNSと同様に企業公式アカウントを開設することができます。公式アカウント名の横に青色のVマークが表示されているのが企業公式アカウントです。個人も公式アカウントの認証を得ることができ、こちらはアカウント名の横に黄色のVマークがつきます。もちろんこうした認証には所定の手続きが必要で適当に誰でも取得できるわけではありません。ですから、ウェイボー利用者はこうした認証マークを頼りに公式アカウントを見分け、情報の真偽を判断しているのです。
ウェイボーのこれから
ウェブサービスはますます多種多様になり、利便性を増してきています。ウェイボーもそうした多種多様なサービスと提携し、情報発信にとどまらない展開を見せてきています。例えばウェブ決済サービスとの連携などです。それに伴い安心や信頼といった重要な部分も整備が進んできています。閉鎖的なイメージのある中国のネット環境ですが、それでも多くの人が活用し情報をやり取りするウェイボー。中国人へのマーケティングやその消費行動の研究など、市場開拓の様々な分野で、引き続き重要な窓口となってくれることでしょう。