中国最大のB2Bマーケット阿里巴巴とは
阿里巴巴(アリババ)は、中国阿里巴巴が運営するBtoB(企業間取引)向けウェブサイトである。卸売りを中心業務に、各種原材料・工業品・服飾雑貨・家具日用品など18の部門を持ち、原材料の提供から加工処理、仕上げた商品の販売などを行っている。サイトURLは1688.comである。
(出典:https://www.1688.com/)
阿里巴巴プラットフォームは「買い物はタオバオ、卸売りは1688」という旗を揚げ、世界最大規模のオンライン卸売市場を目指している。また、この阿里巴巴では、淘宝商城(タオバオモール)などでも使われている決済サービス、支付宝(アリペイ)で支払うことができる。
阿里巴巴は企業ユーザ向けなので、淘宝と比べて支付宝の利用金額が大きく、固定客さえ獲得できれば、キャッシュフローの増加と大きな利益増加を見込める。
阿里巴巴のECサービス
阿里巴巴が提供するECサービスは、法人向け・個人向けともに、全て支付宝一本で支払いをカバーできる。
BtoB:阿里巴巴
BtoC:淘宝商城
CtoC:淘宝網(タオバオワン)
中国でインターネット決済をいち早く取り入れた阿里巴巴グループは、各インターネット事業が急成長している中華圏において、ある意味「支付宝という通貨を発行している」と言ってもいいだろう。
阿里巴巴のメリット
阿里巴巴では工場直営店が出品していることが多く、淘宝や天猫に比べて安い商品があるため、商品を大量に仕入れる業者もいる。阿里巴巴で仕入れた後、淘宝店舗で販売するという方法で経営する売り手も多い。また、工場直営店が多いので商品のオリジナル化・OEM化もスムーズに対応させる事ができる。実際、阿里巴巴で取引されている商品の多くはOEM商品だ。
阿里巴巴のデメリット
淘宝や天猫に比べ業者向けのため、粗悪品を販売しているショップか否かの見極めが難しく、評価欄を確認することが重要だ。評価やコメントは基本的に中国語表記なので、ショップの良し悪しを判断するには、中国語の読解力が必要となる。また、購入数量により単価が変動するシステムとなっているため、淘宝と違い値引き交渉の成功率は極端に低い。
ショップのほとんどは生産工場であるため、販売や営業に慣れておらず、問い合わせに対してのレスポンスが遅い店舗が比較的多いというデメリットもある。
輸入販売プラットフォームとしての阿里巴巴
阿里巴巴を利用することで、輸入にかかわる複雑な手続きをできるだけ簡略化することができる。阿里巴巴は国外企業が中国国内の仕入れマーケットと連結し、国外の優良な商品をより多く輸入することを目指している。
阿里巴巴のプラットフォームを通じて商品を輸入すれば、既存の輸入方式に比べてコストを削減でき、消費者に商品が届くまでの時間もこれまでより早くなるだろう。阿里巴巴を通じたオンラインかつグローバルな仕入れで、一般的な消耗品に限らず、繊維商品・衣服の生地なども豊富に輸入できるようになるのだ。