
LinkedInのつながり申請マナー|好印象を与えるメッセージ例・NG例を解説
この記事でわかること
- 承認されやすいLinkedInつながり申請メッセージの書き方
- 相手に信頼感を与えるビジネスマナーと印象づくり
- 海外ユーザーに通じる英語申請文と文化別マナーの違い
LinkedInでつながり申請を送っても、思うように承認されないことはありませんか。
実は、申請メッセージの書き方ひとつで「信頼できる相手」と思われるか、「営業っぽい」と警戒されるかが決まります。
この記事では、ビジネスで好印象を与えるLinkedInのつながり申請マナーと、すぐに使える英語・日本語のメッセージ例を紹介します。
目次
1.LinkedInのつながり申請とは?
LinkedInのつながり申請は、ビジネスで信頼を築き始めるための大切なステップです。単なるSNSのボタン操作ではなく、自分を知ってもらう最初のチャンスと言えます。
相手に良い印象を与え、その後のビジネスを成功に導くLinkedInでつながり申請ルールを紹介します。
LinkedInの「つながり」は名刺交換に近い
LinkedInの「つながり」は、リアルの名刺交換とほぼ同義の意味を持ちます。企業や業界を越えて、ビジネス上のネットワークを形成するための入り口であり、オンライン上での“顔合わせ”のような位置づけです。
一度承認されると、互いの投稿や活動が可視化され、情報共有やコメントを通じて自然と関係が深まっていきます。
対面での第一印象が重要であるのと同じく、LinkedInでもプロフィール写真や紹介文、送るメッセージの一言が印象を決める要素になるので、丁寧に語りかけましょう。
特に海外のユーザーは、最初の申請段階で「この人は何を目的に連絡してきたのか」「信頼できる人物か」という点を判断しているため、名刺交換よりもむしろ戦略的に設計された接触が求められます。
なぜマナーが重要なのか|ビジネスで信頼を得る第一歩
特にBtoBの海外営業では、相手が企業代表や意思決定者であるケースも多いLinkedIn。短いながらも理由が明確で誠実さが感じられるメッセージは、「この人は信頼できる」「建設的な交流ができそうだ」という印象を持たれやすいものです。
一方で、英語圏では、知らない人から突然送られてくる無言の招待を「spam(スパム)」とみなす傾向があり、マナーを欠いた申請は相手の警戒心を一瞬で高めてしまいます。
申請文におけるマナーとは、単なる形式ではなく、相手の時間や立場への敬意を表して、最初のメッセージで丁寧に意図を伝えることが、後の商談や情報交換の成功率を大きく左右します。
2.つながり申請で守るべき基本マナー
LinkedInでのつながり申請は、相手との最初の接点であり、わずかな文面でも人柄や誠意が伝わります。細かな配慮を積み重ねることが、ビジネス上の信頼につながります。
プロフィールを整えて信頼感を伝える
申請を送る前に、まず自分のプロフィールが整っているかを見直すことが基本です。
相手が承認を判断する材料は、ほぼプロフィール情報と言っても過言ではないため、顔写真がない、肩書きが古い、自己紹介が空欄といった状態では、どんなに良いメッセージを添えても相手に不安を与えてしまいます。
LinkedInでは写真ひとつでも「この人はきちんとしている」という印象を持たれるため、ビジネスらしい自然な笑顔の写真を選ぶことが大切です。
経歴やスキルの欄も更新しておくと、どんな分野で活動している人物かが一目で伝わりやすくなります。
必ずメッセージを添えて申請する
無言の申請は、相手に「なぜ自分に?」という疑問を残してしまいます。特に海外では、メッセージなしのリクエストはスパムのように感じられることもあり、ビジネスの場では避けた方が良いでしょう。
たとえ短い一文でも、「投稿を拝見して共感しました」「同じ業界で活動されているのでお話ししてみたいです」といった理由を添えることで、あなたの申請が自然で丁寧なものになります。
英語圏ではこのひとことが“respect(敬意)”の表現と受け取られることも多く、相手の印象を大きく左右します。
形式的な挨拶よりも、「あなたのプロフィールをちゃんと見ています」という姿勢を見せることが一番のマナーです。
相手のプロフィールに合わせて内容を変える
テンプレートのような申請文は、受け取る側にはすぐにわかります。相手の経歴や投稿を軽くチェックし、それに合わせて一文を調整するだけでも印象は大きく変わるものです。
たとえば「製造業の海外展開に関する投稿、興味深く拝見しました」といった具体的な言葉を添えるだけで、メッセージがぐっと伝わりやすいものになります。
LinkedInでは、誰にでも使える一般的な文面よりも、「あなたに向けて書いた」と伝わる内容が好まれることを意識しましょう。BtoBでは、特に相手に合わせたひと工夫が、他の申請との差を生むことになります。
丁寧語と送信タイミングにも気を配る
言葉づかいと送信のタイミングは、意外と見落とされがちなポイントです。
深夜や週末のメッセージは、相手の業務リズムを考えると避けたほうが無難ですし、時差のある海外相手なら現地の勤務時間を意識するだけで印象が変わります。
また、あまりにかしこまった敬語や長文も英語圏では重たく感じられることがあります。短く、やわらかく、それでいて敬意が伝わる表現が理想です。
ビジネスにおける「マナー」とは形式を守ることではなく、相手の時間や気持ちを思いやる姿勢にあります。
3.好印象を与えるLinkedIn申請メッセージの書き方
メッセージの印象は、LinkedInでの信頼構築を左右します。長文でなくても、何を伝えたいのかが明確であれば、それだけで相手の心に残る申請になります。
構成は「自己紹介→理由→結び」が基本
効果的な申請メッセージは、①まず自己紹介で名乗る、②次に申請の理由を述べる、③最後に前向きな一文で締めくくるという流れを意識すると自然にまとまります。
たとえば
「〇〇業界で働いております△△と申します。□□に関する投稿を拝見し、とても参考になりました。ぜひ情報交換できれば嬉しいです。」
という三部構成が基本形です。
英語であれば
“Hi John, I came across your post on renewable energy and found it very insightful. Would love to connect.”
といった短い文でも十分誠実さが伝わります。
重要なのは、内容の長さよりも意図の明確さであり、ビジネスの場では、過剰な自己アピールよりも控えめな姿勢のほうが信頼につながるケースも多いです。
自分が誰で、なぜこの相手とつながりたいのかが一目でわかる文章なら、相手にストレスを与えず読んでもらえるはずです。
短くても誠実さが伝わるメッセージの例
LinkedInの申請メッセージは、短くても温度を感じさせる言葉を選ぶことで印象が変わります。
たとえば
“Hello Sarah, I’ve been following your insights on B2B marketing and would love to connect.”
という一文は、相手の活動を理解し、敬意をもって接していることが伝わります。
日本語の場合、たとえば以下のようなメッセージです。
「〇〇に関する投稿を拝見しました」「共通のテーマに関心があり、ぜひつながらせてください」
短いメッセージほど、余計な言葉を削る中で人柄が出やすく、誠実さがより自然に伝わります。形式ばらずに「あなたに敬意を持って声をかけている」というトーンを意識することで、相手に安心感を与えましょう。
また、メッセージの最後には“Best regards”や“Looking forward to connecting.”など、軽い結びの言葉を添えると英語圏では好印象です。
4.目的別 LinkedInつながり申請マナーと例文
LinkedInでは、目的によってメッセージのトーンや内容を変えることが重要です。相手が何を求めているかを意識して送るだけで、反応率や印象は大きく変わります。
転職・キャリアアップ目的
転職やキャリアアップを目的にリクルーターや採用担当者へ申請を送る場合は、誠実さと簡潔さのバランスが大切です。
長い自己紹介や過剰なアピールは避け、「どのポジションに興味があるのか」「どんな点に共感したのか」を具体的に書くと好印象を持たれます。英語圏では以下のような書き方が定番です。
“Hi Lisa, I came across your profile while researching your company’s Global Sales division. I’m very interested in the open role for Marketing Manager.”
日本語で送る場合も、次のように端的に伝えるとよいでしょう。
「貴社の〇〇職に関心があり、業界での取り組みに共感しております。」
相手に負担をかけずに意図を理解してもらえる文章ほど、返信率も上がりやすくなります。
営業・ビジネス開拓目的
営業目的のつながり申請では、相手に「売り込み」と感じさせないことが最大のポイントです。
英語圏では、最初の接触で製品やサービスを持ち出すのはマナー違反に近く、まずは「情報交換」や「共通の関心」をきっかけにするのがスマートです。
たとえば以下のような表現を試してみましょう。
- 「展示会でお話を伺いました。今後の業界動向についてもぜひ意見交換させてください。」
- 「〇〇に関する投稿が印象的でした。もしよろしければつながらせてください。」
英語では次のように書くと、相手への敬意と関心が同時に伝わります。
“Hi David, I saw your recent article about automation in manufacturing. I’d love to connect and exchange insights.”
重要なのは、あくまで“相手を理解している人”として名乗ることであり、営業色を薄めることが信頼関係づくりの第一歩になります。
同業者・業界交流目的
同じ業界で働く人への申請では、競争意識よりも共感や興味を軸にしたトーンが効果的です。業界動向や新しい取り組みへの関心を共有する姿勢を見せることで、対等なパートナーとして受け入れられやすくなります。
英語圏では次のような表現が自然です。
“Hello Mark, I’ve been following your insights on sustainable manufacturing. Your recent post really resonated with me.”
日本語で送る場合も、フレンドリーで誠実な印象を意識しましょう。
「〇〇に関する投稿を拝見し、とても学びになりました。ぜひつながって意見交換させてください。」
相手の知見に敬意を示しつつ、オープンで柔らかい言葉づかいにすることで、業界内の交流がスムーズに始まります。
5.避けるべきNGなつながり申請
LinkedInでは「どんな内容を送るか」と同様に、「どんな内容を避けるか」が大切です。良かれと思って送った一文が、相手にとってはマナー違反に見えることもあります。
メッセージなしの無言申請は信頼を失う
英語圏では、メッセージを添えずに申請することは無礼と受け取られる場合があります。特に初対面の相手には「なぜ自分に申請してきたのか」が伝わらず、スパム扱いされるリスクもあります。
メッセージが短くても構いませんが、以下のような「理由」をひと言添えるだけで印象は大きく変わるので心がけましょう。
- “I enjoyed your post about digital transformation. Would love to connect.”
- 「〇〇に関する投稿を拝見し、共感しました。ぜひつながらせてください。」
相手に“あなたを選んだ理由”が伝わるメッセージほど、自然に信頼を生みます。たとえ営業目的であっても、最初の段階では“挨拶”に徹することを意識しましょう。
テンプレート文や誤字は「雑な印象」を与える
相手ごとに内容を変えずに使い回されたテンプレート文は、たとえ礼儀正しい言葉であっても機械的な印象を与えてしまいます。
さらに、名前のスペルミスや会社名の間違いは最も避けたい失敗です。
- “Hi Michael, your insights on supply chain optimization were really helpful.”
- 「〇〇様のご投稿を拝見し、特に△△の視点に共感いたしました。」
一人ひとりに合わせた“ひと手間”が、プロフェッショナルとしての誠実さを際立たせます。
フランクすぎる言葉や一方的な売り込みは逆効果
初対面の相手に“Hey buddy!”“Check out our product!”のようなカジュアルすぎる表現を使うのは避けましょう。
英語圏でも、LinkedInはビジネスプラットフォームであり、フレンドリーさよりも節度が重視されます。また、最初のメッセージで自社サービスや商品の説明を始めるのは逆効果です。
相手が求めてもいない提案を押しつけられると、信頼ではなく距離が生まれてしまいます。
営業目的でつながる場合でも、初回のメッセージはあくまで「相手を理解し、関心を持っている」という姿勢を示す場として、次のようなトーンでもっと知りたいと思ってもらえる余白を残しましょう。
- “Hi Alex, I came across your company’s recent project in renewable energy. I’d love to connect and learn more about it.”
- 「御社の〇〇プロジェクトを拝見し、関心を持ちました。ぜひ今後の活動をフォローさせてください。」
フランクさと誠実さのバランスを取ることが、ビジネス上の信頼構築には欠かせません。
6.海外のLinkedInマナーとの違い
日本と海外ではLinkedInの使われ方も、マナーの基準も異なります。
国際的に活用するなら、それぞれの文化的背景を理解しておくことが信頼関係づくりの近道です。
英語圏ではカジュアルかつ結論ファーストが基本
英語圏では、つながり申請の最初の一文に「なぜつながりたいのか」を書くのが常識です。日本のように前置きの長い挨拶を入れるより、理由を先に述べてから軽く自己紹介を添える方が自然に受け入れられます。
英語では「Hi」や「Hello」で始まり、役職名や敬称を多用することはほとんどありません。たとえば次のような文面が一般的です。
- “Hi John, I came across your profile while researching AI trends in marketing. Would love to connect.”
- “Hello Anna, I enjoyed your recent post on leadership. Let’s stay in touch.”
英語圏では、こうしたシンプルで前向きな表現が「フレンドリーで礼儀正しい」と見なされます。
逆に長い挨拶や婉曲的な表現はまわりくどく感じられるため、丁寧すぎるよりも明るく簡潔なトーンを意識したほうが信頼を得やすい傾向があります。
国ごとのマナーの違いを理解する
LinkedInで好まれるメッセージのトーンは国によってかなり違うというのが現状です。
アメリカ:気軽に誰とでもネットワーキングする文化が根づいており、ビジネスの話題もカジュアルに始めます。
イギリス:アメリカよりもう少しフォーマルなトーンで、「ご一緒できれば嬉しいです」といった控えめな言い回しが好まれます。
新興国(インドなど):積極的につながりを求める姿勢がポジティブに受け止められる場合もあります。
国によって「礼儀正しさ」の基準が異なるため、相手の国の文化を軽く調べてからメッセージを送るだけでも成功率が上がります。
英語で送るときに使えるつながり申請メッセージ例
英語圏では、「なぜあなたに」を短く示す理由を一文で端的に伝えるほど好感度が上がります。
- “Hello Alex, I found your article on AI marketing very insightful. Would love to connect.”
- “Hi Maria, We both attended the Manufacturing Expo last week. Great to connect!”
- “Hi Sophie, I’ve been following your company’s innovations in robotics. It would be great to connect and exchange ideas.”
英語の申請文では、余計な説明よりも「なぜ相手に関心を持ったのか」を一文で伝えることが重要です。長文で書くよりも、短く率直に言葉を選ぶことで、国や文化を超えて“誠実さ”が伝わります。
7.つながり申請前に確認すべきチェックリスト
申請を送る前のひと手間で、相手の印象は大きく変わります。送信ボタンを押す前に、次の3つの観点からチェックしてみましょう。
① 自分のプロフィールを整える
申請前に見られるのは、まずあなたのプロフィール。写真・肩書・自己紹介が整っているだけで、相手の安心感はぐっと高まります。
写真は信頼感のある印象か:顔が明るく写っており、ビジネスシーンにふさわしい自然な表情になっているか。写真があるだけで承認率は大きく上がります。
肩書き・経歴は最新か:古い会社名や肩書きのままだと、相手が「今は何をしている人?」と感じてしまうことがあります。最新情報への更新を忘れずに。
自己紹介文やスキルが空欄になっていないか:空欄が多いプロフィールは“まだ準備ができていない人”に見えてしまいます。
② 相手を理解してから送る
相手の投稿や経歴に目を通し、共通点や関心ポイントを一つだけ拾って言及しましょう。テンプレ感が消え、ぐっと人間味が出ます。
相手のプロフィールや投稿を読んだか:どんな業界でどんな発信をしているのかを把握してから申請するだけで、メッセージのトーンが自然になります。
メッセージは相手に合わせてカスタマイズされているか:同じ文面を使い回していないか、相手の興味や最近の活動に触れた一文があるかを確認しましょう。
申請の目的が明確か:つながりたい理由を自分の中で整理しておけば、言葉が自然にまとまります。
③ タイミングと内容を見直す
深夜・休日・長文・売り込みの4つは避けるのが無難。相手のタイムゾーンに合わせ、短く、前向きな一言で締めるとスマートです。
送信タイミングは適切か:深夜や休日を避け、相手のタイムゾーンや勤務時間を意識すると好印象です。
売り込みになっていないか:初回メッセージではあくまで「関係を築く」ことを目的にし、提案や営業は避けるのが基本です。
文章を読み返して不自然な表現がないか:誤字脱字や過剰な敬語、冗長なフレーズを削るだけで印象が整います。
8.まとめ
LinkedInのつながり申請は、単なるボタンひとつのアクションではなく、ビジネス関係を始める最初の“挨拶”です。プロフィールの整え方やメッセージの一文に、あなたの誠実さや姿勢がそのまま表れます。
英語圏、日本のどちらの文化でも大切なのは「相手を尊重する姿勢」です。営業でも転職でも、共通するのは“相手軸”の発想であり、自分をどう見せるかではなく、相手がどう受け取るかを考えることが、本当のマナーといえます。
焦らず、丁寧に、そして少しだけ温かみを添えて送りましょう。その一通が、あなたの世界を少し広げてくれるはずです。

監修者紹介
中島 嘉一 代表取締役
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。