LinkedIn Sales Navigatorの3つのプランを徹底比較|Core・Advanced・Advanced Plusの違いとは?
この記事でわかること
- Linkedin sales navigatorとは何か
- 3プランの機能と料金の違い
- 3プランの使い分け方法
LinkedIn Sales Navigator(リンクトイン・セールスナビゲーター)にはCore、Advanced、Advanced Plusの3プランがあります。
この記事では、それぞれの機能・料金・おすすめの使い方を比較し、自社に最適なプラン選びのヒントを解説します。
目次
1. LinkedIn Sales Navigator(リンクトイン・セールスナビゲーター)とは?
リード獲得に特化した営業支援ツール
LinkedIn Sales Navigator(リンクトイン・セールスナビゲーター)にはCore、Advanced、Advanced Plusの3プランがあります。それぞれの機能・料金・おすすめの使い方を比較し、自社に最適なプラン選びのヒントを解説します。
LinkedIn Sales Navigatorは、世界最大のビジネスSNS「LinkedIn(リンクトイン)」が提供する有料の営業支援ツールです。主にBtoB営業や海外営業の現場で活用されており、見込み顧客(リード)を効率的に発見し、効果的にアプローチするために設計されています。
業種や企業規模、役職、国・地域などの条件でターゲットを細かく絞り込めるため、従来の勘や経験に頼った営業とは一線を画す“データドリブンな営業”が実現可能です。また、アカウントベースドマーケティング(ABM)との相性も良く、特定企業への個別アプローチにも効果を発揮します。営業の質を高めたい企業にとって、Sales Navigatorは非常に有力な武器となります。
2.Sales Navigatorが注目されている理由
LinkedIn Sales Navigator(セールスナビゲーター)が注目される最大の理由は、「営業活動の精度と成功率を高められる」点にあります。単にリストを大量に配る旧来の手法とは異なり、LinkedIn上の最新情報や関係性を活用することで、見込みの高い相手にピンポイントでアプローチできます。
たとえば、最近昇進した決裁者にタイミングよく提案したり、共通のつながりを使って“紹介風”の接触を試みることができます。こうしたアプローチは、従来のメール営業よりも2倍以上の反応率が出ることもあります。営業DXが進む今、Sales Navigatorは「単なる検索ツール」ではなく、「関係構築のきっかけを作るツール」として、多くの企業で導入が進んでいます。
3.Sales Navigatorと通常アカウントとの違いとは?
Linkedin Sales Navigator(リンクトイン・セールスナビゲーター)には、検索の自由度、アプローチ手段、リード管理の強化など、営業活動を本格化させるための機能が備わっています。
詳細な検索フィルターで精度の高いリード抽出が可能に
通常アカウントでは業種や所在地などの基本的な条件でしか検索できませんが、Sales Navigatorでは50以上の検索フィルターが使用可能です。たとえば「業種」「企業規模」「部門」「役職レベル」「入社時期」「会社の成長率」などを掛け合わせて、より商談確度の高いリードを効率よく抽出できます。
また、検索条件を保存してアラート通知を設定することも可能で、営業活動の継続的な最適化に役立ちます。
InMailで非コネクションにもアプローチできる
通常アカウントでは第3階層(つながっていない相手)に直接メッセージを送ることはできませんが、Sales Navigatorでは毎月最大50通(プランにより異なる)のInMailが付与され、つながりがなくても決裁者に直接コンタクト可能です。営業対象者の投稿履歴や関心に合わせてパーソナライズしたメッセージを送ることで、より高い返信率と成果につながります。
見込み顧客の追跡・管理機能が大幅に強化されている
Sales Navigatorでは、リードやアカウントを「保存」して継続的にフォローすることができます。相手が役職変更をしたり、新しい投稿をした際には自動通知が届くため、最適なタイミングでのアプローチが可能になります。
また、関心のあるトピックや企業のニュース、共通の接点なども確認でき、商談前の情報収集やアプローチ内容の最適化にも活用できます。さらに、メモ機能やタグ付け機能により、案件管理やチーム内での共有もスムーズに行えます。
4. Sales Navigatorの3つのプラン(Core・Advanced・Advanced Plus)の違いとは?
Sales Navigatorには、営業規模や目的に応じて選べる3つのプランが用意されています。基本機能を揃えたCoreから、チーム連携やCRM統合に優れたAdvanced、大企業向けのAdvanced Plusまで、それぞれに明確な違いがあります。
Core(コア)
個人の営業担当者向けの基本プランです。高度な検索フィルターを使ったリード抽出、リード・アカウントの保存、InMail送信(毎月最大50通)が可能です。
Sales Navigatorの基本機能を一通り備えており、これからLinkedIn営業を始めたい方や、海外営業の第一歩として活用したいユーザーにとって導入しやすい選択肢となっています。 リード検索、InMail、保存機能などの基本機能を備えた個人向けプラン。初期導入に最適。
Advanced(アドバンスド)
Coreの機能に加え、チームでの活用に最適な機能が多数搭載されたプランです。リードやアカウントをチーム内で共有できる「共有リスト」、社内のつながりを活かせる「TeamLink」、コンテンツの閲覧状況を追跡できる「Smart Links」などを活用することで、チーム全体の営業効率が向上します。
また、主要なCRM(Salesforce、HubSpotなど)との連携、CSVによるリスト一括アップロードにも対応しており、中規模以上の営業体制に適しています。 チーム共有、Smart Links、CRM連携などが可能。営業チームでの活用に適しています。
Advanced Plus(アドバンスド・プラス)
Advancedのすべての機能に加え、大企業やエンタープライズ組織向けの高度な営業向けのプランです。Advancedの機能に加え、大規模組織の営業活動を支援するための拡張機能を備えています。
CRMとの双方向データ同期により、リードやアカウントの情報をSales NavigatorとCRM間で自動連携でき、データの一元管理が可能になります。ユーザー権限管理やSSO、SCIMといった組織全体でのセキュアな運用にも対応。さらに、営業成果を可視化する分析レポートや、AIによるインサイト機能(Buyer Intent Signals、アカウントIQなど)を活用することで、戦略的な営業判断をサポートします。特に、ABMを重視する企業や、海外拠点を含む広範な営業展開を行う組織に適した構成です。
5.各プランの料金は?
Sales Navigatorの料金体系はプランごとに異なり、年間契約を選ぶことで割引が適用されます。
プラン別の料金
- Sales Navigator Core:月額119.99米ドル(年間換算で約14~16万円)。
年間契約時は割引が適用され、1ユーザーあたり年額1,079.88米ドル。
個人の営業担当者やスタートアップに最適です。 - Sales Navigator Advanced:月額179.99米ドル(年間換算で約21~25万円)。
年間契約では1ユーザーあたり1,679.88米ドル。
チーム機能やCRM連携が強化されているため、営業効率の向上とコスト対効果が期待できます。 - Sales Navigator Advanced Plus:価格は非公開
導入規模や契約条件に応じて個別見積もりが必要。一般的には1ユーザーあたり年額1,600米ドル(約22万円~)が目安とされており、大規模導入時にはボリュームディスカウントが適用される場合もあります。
※2025年時点での目安です。
6.プラン別の主な機能を比較!
3つのプランの違いをより直感的に理解できるよう、代表的な機能項目で比較表を参考にしましょう。どのプランが自社の営業活動に合っているかを検討する際の材料にしてみてください。
7.自社に合ったプランの選び方
個人営業担当ならCore(コア)で十分?
LinkedIn Sales Navigator(リンクトイン・セールスナビゲーター)を1人で活用する個人営業担当者には、Core(コア)プランが適しています。このプランでは、豊富な検索フィルターやリード保存機能、つながっていない相手に送れるInMail(インメール)など、営業活動に必要な基本機能がすべて揃っています。
また、企業情報や担当者の投稿履歴を確認できるため、商談前の事前リサーチにも有効です。CRM連携やチーム共有機能はありませんが、単独で営業活動を完結できる方にとっては十分な内容です。
特に海外営業やスタートアップの営業担当者が、初期投資を抑えつつリード獲得を強化したい場合、Coreはコストパフォーマンスの高い選択肢といえるでしょう。まずはCoreで始めて、必要に応じて上位プランに切り替えるのもおすすめです。
営業チームで使うならAdvanced(アドバンスト)
複数名の営業チームでSales Navigator(セールスナビゲーター)を活用したい場合は、Advanced(アドバンスト)プランが最適です。このプランは、リードの共有やチームの活動状況の可視化に対応しており、情報を分散させず一元管理できます。たとえば、あるメンバーが保存したリードを他のメンバーが引き継いだり、Smart Links(スマートリンク)を使って提案資料の閲覧状況を確認したりすることができます。さらに、SalesforceやHubSpotなどのCRMと連携することで、社内の既存顧客情報とSales Navigator上のリードをスムーズに統合できます。チーム営業に必要な連携と管理の仕組みが整っているため、属人化を防ぎ、組織全体の営業力を底上げすることが可能です。
大企業・ABMならAdvanced Plus(アドバンスト・プラス)が最適
大企業での営業活動やアカウントベースドマーケティング(ABM)戦略を重視する場合は、Advanced Plus(アドバンスト・プラス)プランの導入が効果的です。このプランは、CRMとの双方向同期機能を備えており、LinkedInで見つけたリード情報を自動で社内CRMに取り込み、逆にCRM内の営業対象にもLinkedIn上で即座にアクセスできるのが強みです。また、Account IQやBuyer Intent Signalsといった機能により、各アカウントの動きや関心をリアルタイムで把握できるため、タイミングのよいアプローチが実現します。SSO(シングルサインオン)やSCIMによるアカウント管理機能も充実しており、情報セキュリティや管理体制が厳格な大企業でも安心して導入できます。営業組織全体で高度なデータ連携を図りたい企業におすすめのプランです。
8.Sales Navigatorを海外営業で活用する方法
海外営業でSales Navigatorを効果的に使うには、言語・メッセージ・プロフィールの3つの工夫が重要です。また、ターゲット市場の文化や意思決定構造に合わせて、どのような相手に、いつ、どのような切り口でアプローチするかを見極める視点も欠かせません。
英語でアプローチする
アプローチ相手の多くが英語話者であるため、自己紹介文やInMailメッセージはシンプルで丁寧なビジネス英語が基本です。特に最初の一文で「誰が・なぜ連絡したか」が伝わる構成を意識しましょう。
相手が属する業界や国ごとにニュアンスを変えることも大切で、例えばアメリカではフレンドリーに、ヨーロッパでは少しフォーマルにするなど、相手の文化に応じた言葉選びが信頼構築の一歩になります。 アプローチ相手の多くが英語話者であるため、自己紹介文やInMailメッセージはシンプルで丁寧なビジネス英語が基本です。
パーソナライズドしたメッセージを送る
テンプレートではなく、相手のプロフィール内容や投稿内容に言及した「あなた専用」のメッセージにすることで、返信率が大きく向上します。興味を引く文脈と共感を含めるのがポイントです。
また、相手の直近の役職変更や企業動向に触れることで「見てくれている」と感じさせ、印象を強めることができます。やり取りが始まった後も、1回のやり取りで終わらせず、丁寧にフォローを続ける姿勢が重要です。
プロフィールを整える
信頼感を与えるプロフィールも重要です。英語での職務要約(About欄)の充実、実績やプロジェクトの記載、プロフェッショナルな写真の設定により、相手に安心感と関心を持ってもらいやすくなります。
さらに、自社の提供価値や役割が一目でわかるように明記することが効果的です。受賞歴や業界認証なども記載すれば、専門性や信頼性をより強く印象づけることができます。
9. まとめ
LinkedIn営業は、従来の手法では接点を持ちにくかった海外顧客にも、戦略的かつ効率的にアプローチできる方法です。Sales Navigatorを活用すれば、業種・国・役職などの条件でターゲットを絞り、InMailで直接リーチし、営業精度とスピードを高めることが可能です。
プランはCore、Advanced、Advanced Plusの3種で、個人〜大企業まで幅広い規模やニーズに対応しています。特に海外展開を視野に入れるなら、CRM連携やチーム管理機能が充実した上位プランの検討が有効です。導入後は、継続的な活用と分析を重ねることで、長期的な成果につながります。

監修者紹介
中島 嘉一 代表取締役
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。