
LinkedInニュースレターとは?作成方法や投稿・記事との違いを解説
この記事からわかること
- LinkedInニュースレター・投稿・記事の違いと特徴
- 目的別に最適な発信手段の使い分け方法
- ニュースレターの作成ステップと営業活用法
LinkedInニュースレターは、ただの情報発信ではなく、営業やブランディングにも使える強力なビジネスツールです。投稿や記事との違いがわからない、どう始めればいいのか不安…そんな方のために、基本から丁寧に解説します。
この記事を読めば、あなたの発信が“ただの投稿”から“信頼を育てる仕組み”へと変わります。
目次
1.LinkedInニュースレターとは?
LinkedInニュースレターとは、LinkedIn上で定期的に記事を発行し、購読者に通知されるコンテンツ発信機能です。フォロワーやつながりのあるユーザーに対して、メール通知とLinkedIn内通知の両方で届けることができ、通常の投稿や記事よりも「確実に読者の目に届く」点が特長です。
記事形式で構造的に情報を伝えることができるため、BtoB営業やブランディング、社内外のコミュニケーションツールとしても活用されています。また、発信者のプロフィールページに過去のニュースレターが蓄積されていくため、資産型のコンテンツ運用が可能です。現在はフォロワー150人以上かつ一定の投稿実績を持つユーザーが作成可能で、クリエイターモードをONにすることで利用できます。
2.LinkedInニュースレターのメリットとは?
LinkedInニュースレターは、単なる投稿とは異なる「届く・伝わる発信手段」です。通知機能やSEO効果、専門性のブランディングなど、BtoB営業に役立つメリットが満載。
ここでは、営業ツールとしてのニュースレター活用の魅力を詳しく紹介します。
読者に直接通知が届く
LinkedInニュースレターの最大の利点は、購読者に直接通知が届く点です。投稿はタイムライン上に表示されても見逃される可能性がありますが、ニュースレターはLinkedIn通知だけでなく、メールでも届けられるため、高い到達率を実現します。
特にBtoB営業では、定期的な接点が求められるため、確実に届くチャネルとして非常に有効です。初回配信時には、フォロワー全員に「ニュースレターが開始されました」と一斉通知される仕組みもあるため、初動から読者獲得がしやすく、見込み客への接触数を効率的に増やせます。
専門性や信頼感のブランディングができる
ニュースレターは、長文かつ構造的に情報を発信できるフォーマットであるため、業界知識や専門的なノウハウをじっくりと伝えるのに適しています。これにより、「情報提供に強い会社」「相談できる専門家」としての信頼感を築くことができます。
特にBtoB領域では、信頼が商談につながる大きな要因となるため、単なる投稿よりも深い内容を発信できるニュースレターは営業ツールとしても有効です。また、過去の配信がプロフィール上に蓄積され、読者に対して一貫した専門性を示し続けることができるため、継続的なブランディング効果も期待できます。
Google検索にインデックスされSEO対策ができる
LinkedInニュースレターは、通常投稿とは異なり、Googleなどの検索エンジンにインデックスされやすいという特性を持っています。つまり、検索結果にニュースレター記事が表示される可能性があり、LinkedIn内だけでなく外部からの自然流入も見込めます。
これは、ブログやオウンドメディア的な役割を果たすことを意味しており、特定のキーワードを意識したタイトルや構成で記事を作れば、思いがけないところからのリード獲得にもつながります。特に海外市場に向けて情報発信したい場合、英語で書かれたニュースレターがグローバル検索に引っかかることで、まったく新しい接点を生み出すことも可能です。
3.LinkedInニュースレター、投稿、記事の違いとは?
LinkedInでは「投稿」「記事」「ニュースレター」といった複数の発信手段がありますが、それぞれに特性と用途があります。ここでは主な違いを比較表にまとめたうえで、それぞれの強み・弱みについて解説します。
下の表からわかるように、それぞれの形式は「誰に・何を・どのように届けたいか」に応じて、使い分けることが重要です。
投稿はタイムリーな情報共有や拡散力を活かした話題づくりに強く、日々の認知獲得に適しています。
一方、ニュースレターは見込み客との継続的な接点作りや専門性を示すコンテンツに適しており、特に営業やマーケティングの文脈では強力なツールとなります。
また記事は、通知こそありませんが、深掘りコンテンツやレポート資料の公開などに活用できます。
Linkedinニュースレター・投稿・記事の使い分け
項目 | ニュースレター | 記事 |
---|---|---|
作成・発信できる人 | フォロワー150人以上+投稿実績/クリエイターモードON | 全ユーザー対応 |
通知の有無 | あり(購読者に通知、初回はフォロワー全体へ通知) | なし(投稿など共有しない限り目に触れにくい) |
Google検索のインデックス可否 | されやすい(SEO効果あり) | されやすい(ニュースレター同様) |
フィード表示・優先度 | 投稿より低い/通知で補完 | 低い/表示されにくい |
文字数制限 | なし(長文可) | なし(長文可) |
蓄積性 | プロフィール上に一覧表示される | プロフィール上の「記事」欄に蓄積 |
装飾自由度 | 高い(画像・見出し・動画埋め込み可) | 高い(ニュースレターと同等) |
投稿頻度の目安 | 月1〜週1程度 | 不定期でOK(キャンペーン等に最適) |
フォロワー以外への拡散力 | 限定的(シェア・コメントで拡散) | 低い(自然発見されにくい) |
インタラクション機能 | あり(いいね、コメント) | あり(やや反応は控えめ) |
重要なのは、それぞれの特性を理解し、「投稿は入り口、ニュースレターは育成、記事は補完」というように目的に応じて役割を整理することです。単体で使うよりも、組み合わせて活用することでより高い効果が期待できます。
4.LinkedInニュースレター、投稿、記事の使い分け方
それぞれの発信形式には特性があり、目的や読者の状態に応じて適切に使い分けることが重要です。
速報性やリアルタイム性が求められる場面では投稿が効果的であり、業界ノウハウや事例などをじっくり読ませたい場合はニュースレターが適しています。一方、単発で深堀りするテーマを扱いたい時には記事という選択肢もあります。
たとえば、新商品の告知や展示会の案内など、即時性が求められる情報は投稿で広く届けるのが効果的です。その投稿からニュースレターへと誘導する導線を設計すれば、短期的な拡散と長期的な育成を両立できます。
また、過去に発信した記事をニュースレター内で再活用したり、投稿の反応をもとにニュースレターで深掘りする、といったコンテンツ展開も可能です。
このように、LinkedInの投稿・記事・ニュースレターを「分けて使う」のではなく「連動させる」ことが、継続的なリード獲得や信頼構築につながります。
5.Linkedinニュースレターの作成方法
LinkedInニュースレターは、誰でもすぐに始められる手軽さと、営業やブランディングに役立つ高い到達力を併せ持ったコンテンツ発信ツールです。このセクションでは、実際の立ち上げ方を5つのステップで解説します。手順を押さえれば、初めての方でもスムーズに運用をスタートできます。
STEP①:作成画面を開く
LinkedInホーム画面の「ブログを書く」をクリックし、「ニュースレターを作成」を選択します。これにより、作成専用のエディタ画面が立ち上がります。
STEP②:基本情報を設定する
ニュースレターの「タイトル」「説明文」「ロゴ画像(推奨サイズ300×300)」を入力します。ここは読者にとっての“第一印象”となるため、テーマが伝わりやすく信頼感を持たせる構成が重要です。説明文では、「誰に向けて何を発信するのか」が明確になる文章を心がけましょう。
STEP③:第1号の記事を書く
最初の発行では、自己紹介や今後取り上げていくテーマの予告などを盛り込むと親しみが生まれます。記事の構成は、カバー画像(推奨サイズ744×400)や見出しなどを活用して、読みやすく整理するのがポイントです。読者の共感を得られる導入+実用的な内容で構成すると、購読の継続率が高まります。
STEP④:公開してシェアする
記事を公開すると、購読者には自動で通知が送られます。また、初回配信時は自分のフォロワー全員に一斉通知が届くため、大きなインパクトを持ちます。さらに、自分の投稿やメッセージ、メール、他SNSなどでも共有し、認知を拡大することが重要です。
STEP⑤:継続的に配信する
月1〜2回を目安に定期発信を行うと、購読者との関係性が築かれやすくなります。発信のたびに「信頼」や「専門性」が蓄積されていきます。また、プロフィールの「フォロー」ボタンを「フォローする」に設定しておくことで、今後つながる相手にも自動でニュースレター購読案内が表示されるようになります。
6.LinkedInニュースレターの営業活用方法
ニュースレターは情報発信だけでなく、営業活動にも活用できる強力なツールです。専門性の発信から見込み顧客の育成、商談への導線設計まで、幅広く応用可能。
ここでは、営業に直結する具体的な活用方法を紹介します。
専門性を発信して「相談される存在」に
ニュースレターは、ただ情報を伝えるだけでなく、読者に「この人(会社)に相談してみたい」と思わせる信頼感を築く手段として非常に有効です。
たとえば、よくある業界課題に対して示唆を与えたり、最新の動向に対する見解を述べたりすることで、読者との間に「頼れる存在」というポジションを築くことができます。
営業トークでは話しきれない内容も、ニュースレターであれば深く伝えることができ、将来的な相談や引き合いにつながる確率が高まります。
特にBtoB領域では、「役立つ情報を継続的にくれる相手」に対して自然と信頼が蓄積され、顧客からの“逆指名”を得ることも可能になります。
見込み顧客リストとして活用できる
LinkedInニュースレターの購読者は、自社の情報に関心を持って登録した層であり、著者は名前・肩書き・勤務先などのプロフィールを確認できます。
例えば購読者の多くが「海外営業マネージャー」や「人事責任者」といった肩書きを持っていれば、その関心領域に合わせた記事や提案を準備できます。
直接メールアドレスを取得することはできませんが、購読者のプロフィールを手掛かりに接続申請やメッセージで自然に関係を深められるため、営業活動における実践的な見込顧客リストとして活用できます。
商談につながる導線を設計できる
ニュースレターは、単に読むだけのコンテンツではなく、営業の導線としても設計可能です。たとえば記事の末尾に「導入事例はこちら」「無料チェックリストを配布中」「個別相談の申込はこちら」などのCTA(行動喚起)を配置することで、読者の“次の一歩”を自然に促すことができます。
これにより、見込み顧客の温度感を高めつつ、自社への接触ハードルを下げることが可能になります。また、過去のニュースレター記事を営業メールの補足資料として添付することで、商談の説得力を高めるといった使い方も有効です。
接点を持ったタイミングだけでなく、“検討フェーズ”の見込み客に寄り添う手段として、ニュースレターは非常に心強い営業ツールとなります。
7.まとめ|目的に合った発信手段を選ぼう
LinkedInには、投稿・記事・ニュースレターという3つの発信方法があり、それぞれに明確な役割があります。短期的な拡散力やタイムリーな発信には「投稿」、専門的な長文を単発で届けたいときには「記事」、信頼構築やリード育成を目的とした定期発信には「ニュースレター」が最適です。
特にニュースレターは、BtoB営業やブランディング活動において、フォロワーとの関係性を深め、見込み顧客との継続接点を維持できる「育成型コンテンツ」として非常に有効です。
どの発信手段も一長一短があるため、「どれを使うか」ではなく「どう組み合わせて活用するか」を戦略的に設計することが、LinkedIn活用の成果を高めるポイントになります。目的とリソースに応じて最適な方法を選び、ぜひ貴社の営業活動や情報発信に役立ててください。

監修者紹介
中島 嘉一 代表取締役
SNSリンク:https://linktr.ee/nakajima
株式会社コスパ・テクノロジーズ 代表取締役。
愛媛大学情報工学部卒業後、船井電機にて中国駐在し5,000人規模の組織管理とウォルマート向け海外営業を担当。
上海で起業し通算10年の中国ビジネス経験を持つ。Web制作・デジタルマーケティング歴13年以上で現在は英語圏・中華圏を中心とした海外展開支援のスペシャリストとして活動。
多言語Webサイト構築、越境EC、SNS・広告運用を駆使して企業の海外顧客開拓から、国内向けWebサイト制作・ブランディングまで、戦略立案から実行まで一貫サポート。
海外ビジネスに関するセミナーやイベントに登壇するほか、SNS総フォロワー5万人以上、中小機構海外販路開拓アドバイザーとして中小企業から上場企業まで幅広く支援実績を持つ。