
名刺交換の次はこれ!LinkedInで海外顧客とつながる営業テク完全ガイド
目次
海外営業がLinkedInを使うべき理由とは?
メール、ちゃんと届いてますか?──LinkedInが“次の営業チャネル”になっている理由
海外の営業活動で、メールを送ったのに返事がない、そもそも届いているのか分からない…そんな経験ありませんか?
実はいま、欧米やASEAN諸国を中心に「LinkedInで連絡を取る」スタイルがビジネスの現場で当たり前になりつつあります。
名刺交換のあと、「メールしますね」ではなく、「LinkedInでつながりましょう」と言われたことがある方もいるかもしれません。LinkedInのメッセージは、直接相手の目に届き、しかもすぐにあなたのプロフィールも確認してもらえる。営業メールでは届かなかった相手と、関係構築のきっかけをつくれるツールになっているのです。
展示会頼みの営業から抜け出すチャンス
従来の海外営業では、展示会や出張が顧客との貴重な接点でしたが、予算やスケジュールに左右されるという弱点があります。LinkedInは、国境や時間に縛られず、いつでも・誰にでもアプローチできる点が最大の魅力。展示会で出会えなかった企業にも、オンラインで“会いに行ける”のです。今こそデジタル営業に一歩踏み出す好機です。
営業リードの獲得は「つながり」から始まる
LinkedInでは、1次接点だけでなく、2次・3次接点が営業リードの起点になることも少なくありません。つまり「誰とつながっているか」がそのまま可能性を広げる鍵になるのです。つながりが増えるほど、投稿や検索での露出が広がり、自分の存在が相手の目に入りやすくなります。営業活動の第一歩は“関係構築”から。つながり数の拡大は、成果に直結する重要な戦略です。
まず整えるべきLinkedInプロフィールのポイント
「誰向けか」がすぐ分かる肩書きにする
海外営業担当であれば、自社内の役職名(例:営業推進部)では伝わりにくいことがあります。相手にとって分かりやすい肩書きにすることが大切です。たとえば「Export Sales Manager」「International Business Development」など、英語で端的に役割が伝わるように工夫しましょう。検索にも引っかかりやすくなり、つながりリクエストの受理率も上がります。
英語が苦手でもOK!シンプルな自己紹介文のコツ
プロフィール欄には「難しい英語を書かないと」と思われがちですが、実はシンプルな文章で十分です。たとえば「I’m in charge of overseas clients in the manufacturing industry based in Japan.」のように短く明確に書くことで、相手が一目であなたの立場や興味を理解できます。Google翻訳やDeepLを活用しつつ、簡潔・誠実な自己紹介が好印象を生みます。
プロフィール写真と背景画像も「営業ツール」になる
LinkedInでは顔写真と背景画像の印象が非常に重要です。写真は明るく信頼感のある表情で、ビジネスシーンに適したものを使用しましょう。背景画像には、自社の製品写真や展示会風景などを入れることで、プロフィール全体が営業資料のような役割を果たします。文字が読めない相手でも「何の会社か」が視覚的に伝わる工夫をすると、接続率が大きく変わります。
LinkedInでつながりを増やす3つの実践アプローチ
既存顧客や現地パートナーのネットワークをたどる
信頼できる既存顧客や代理店のプロフィールから、「共通のつながり」や「相手の接続先」をチェックしてみましょう。そのネットワークには、自社と相性の良い企業担当者が潜んでいる可能性があります。メッセージ送信時に「●●さんとおつながりのようでしたので…」と一言添えると、心理的な壁も下がり、承認率もぐっと高くなります。
業界団体・グローバルグループを活用する
LinkedInには「グループ機能」があり、海外の業界団体が主催する交流の場になっています。たとえば「ASEAN Manufacturing Network」や「MICE Asia」など、特定業界・地域のメンバーが集まる場に参加し、投稿にコメントすることで自然な形で相手に認知されます。コメントを通じて存在を知ってもらい、接続リクエストにつなげる方法が効果的です。
展示会・カンファレンスの登壇者・出展者を検索する
海外の展示会や業界イベントのWebサイトには、登壇者や出展企業の担当者情報が掲載されていることが多くあります。その名前をLinkedInで検索すれば、確度の高いターゲットが見つかります。「展示会で貴社の取り組みに関心を持ちました」といった文面でリクエストを送れば、営業色を抑えつつ、自然に接点を作ることができます。
つながった後の「営業しない営業」で信頼を育てる
初回メッセージは“名刺交換”レベルでOK
つながった直後の最初のメッセージでは、売り込みよりも「ごあいさつ」が基本です。「Thank you for connecting. I’m looking forward to learning more about your work.」のような一言でも印象は十分伝わります。いきなり商品の紹介をすると距離を感じさせてしまうため、名刺交換の延長のようなつもりで、やさしい第一声を意識しましょう。
相手の投稿に反応することで距離を縮める
つながった相手の投稿を「いいね」したり、コメントすることで、自然に名前を覚えてもらえるようになります。特に、相手が自社の成果や活動を発信しているときには、それに共感を示すコメントが有効です。「Very interesting approach!」などの短いコメントでも交流の第一歩に。実際にやり取りが始まるきっかけになることも多いです。
親しくなった相手にだけ「課題ヒアリング」を提案する
接続直後に製品紹介や価格提案を送るのはNGです。まずは相手の関心やニーズを理解することが先決です。何度かやり取りを重ねて信頼関係ができたら、「We’re seeing similar issues in our market—would love to hear about yours sometime.」などと、カジュアルにヒアリングの場を設ける提案をしてみましょう。これが“営業しない営業”の基本です。
まとめ|海外営業にこそLinkedInは最強の武器になる
名刺交換で終わらせない、「関係を育てる」営業へ
展示会や商談で名刺をもらっても、数日後にはやり取りが止まってしまう──そんな経験がある海外営業の方も多いはずです。LinkedInは、名刺交換のその先で関係を深めるための“営業の延長線上”にあるツールです。つながった相手の近況が分かる、こちらの情報も見てもらえる、必要な時に声をかけられる。海外顧客との“継続した関係づくり”にこそ力を発揮します。
英語が苦手でも、行動すれば反応が返ってくる
海外営業でLinkedInを活用する際、最初に躊躇する理由のひとつが「英語に自信がない」という不安。でも実際は、ネイティブのような表現である必要はまったくありません。シンプルで丁寧な文章、誠意のある言い回し、そして何より「きちんとプロフィールを整えて、継続的に動く」ことのほうがずっと大事です。まずは、行動することが信頼を生む第一歩になります。
1日5分の積み重ねが、半年後の商談につながる
「忙しくて毎日時間を取れない」と感じる海外営業担当でも、1日5分、5件の接続リクエストを続けるだけで、1か月後には100件以上のつながりになります。そこから、徐々に投稿への反応が増えたり、相手からの連絡が来たりと、目に見える変化が出てきます。LinkedInは“短期勝負”ではなく、“関係の種まき”。半年後に芽が出るつもりで、今から少しずつ始めてみましょう。